SNSでしか会えなかった企業SNSの『中の人』に会えるイベントが大阪・心斎橋で開催されました。各社がSNSに力を入れる中、1万に満たなかったフォロワー数をたった1人で13万以上にまで急増させた企業があります。フォロワー急増の秘訣とは?中の人の仕事ぶりに密着しました。

SNSでしか会えなかった企業SNSの『中の人』が集結!

 (山中真アナウンサー 4月20日)「土曜日でにぎわっているこちら、心斎橋BIGSTEPできょう開催されているのが企業公式博覧会、企業のSNSの中の人たちが集まっています。普段会えない人たちに会えるということで、だいぶにぎわっていますね」

 「突っ張り棒メーカーの平安伸銅工業の中の人です」
 「ヤマトエスロン株式会社の中の人です」

 企業が運営するSNSの担当者=『中の人』がリアルな場でお客さんと触れ合うというこのイベント。例えば…?
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 (都こんぶ【公式】Xの投稿より)「多分花粉のせいで、ネタも思いつかないので旅に出ます。探さないでください」
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 この投稿をしたのは中野物産の中の人・古川花恵さん。

 (山中アナ)「お顔は?」
 (古川花恵さん)「NGでやってます。不思議な方がいいかなと思って」
 (山中アナ)「イメージ戦略ですか」
 (古川花恵さん)「はい、そうです」

 ほかにも前田製菓の中の人は…?

 (前田製菓株式会社【公式】Xの投稿より)「あたり前田の~に続く言葉はクラッカーしかなくない??」
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 フォロワー数2.3万である山中アナウンサーの3倍以上というフォロワーを持つ羨ましい中の人は…?

 (菊水産業の中の人 お菊さん)「私、代表取締役をしてますので、会社の」
 (山中アナ)「え!?社長さんなんですか?」
 (お菊さん)「社長です」

 『お菊さん』の愛称で日常や出張先での様子などを投稿するのは河内長野市のつまようじメーカーの4代目社長。会場には熱烈なファンの姿も見られました。

 (お菊さん)「千葉からいらっしゃったんですよ」
 (ファン)「このためにだけ。来てよかったです」
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 (ファン)「(Qお菊さんのどこが魅力?)全部」
 (ファン)「本当に全部。ものすごくパワフルなところが元気をもらえる」
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 直接、消費者に販売するメーカーではない企業も、なぜSNSを?

 (新日本ケミカルの中の人 中岸高利社長)「お弁当の緑色のバランや、刺身に入ってるような黄色いプラスチックの花、ああいったものを卸売りしている会社になります。コロナのときに営業で、実際に動いて知名度を上げるという活動ができなかったので、新たにSNSで認知度を上げる方法はないかなと」

 (大阪書籍印刷の中の人 西村恭子さん)「始めのころ、携帯触って遊んでるとか結構言われたんですけど、でもフォロワーさんが増えてきたりとか、あいさつさせていただける企業さんが増えてきたことで、数字(営業利益)を持ってくるようになってからは、評価してもらえるようになりました」

「わかさ生活」のフォロワーを急増させた中の人は…馬!?

 各社がSNS戦略でしのぎを削る中、1万人に満たなかったフォロワー数(約9900)を、たった1人の担当者が4年間で約13.5万にまで急増させたのが「わかさ生活」です。

 その担当者に会いに行くと…現場にいたのは、馬!?

 (わかさ生活・広報 中の人)「(Qわかさ生活の中の人?)そうです。当初はブルブルくんのぬいぐるみを使って運営していたんですけど、やっぱりぬいぐるみって動きがないので。(Qなぜ馬?)一番映え(馬え)てたからです」

 企業SNSの中の人として驚くべき実績を出した、この馬の人。
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 2023年度にXを見られた回数(総インプレッション)は3億回以上で、総「いいね」は540万以上。さらには馬広報として、宅配ピザの会社とコラボや、スーツ会社のアン馬サダーに就任するなど、中の人なのに外でも活躍。ついには自身のグッズまで登場しちゃった、現在26歳の名物『馬広報』です。

馬広報の仕事に密着 投稿するときのポイントは?

 そのフォロワー数増加の秘訣とは?馬広報に密着しました。

 (わかさ生活・広報 中の人)「朝に電車で投稿してきたので、そこの返信っていうのをやったり」

 午前9時。朝は自社の名前が入る投稿に時間の許す限り返信。その狙いは…

 (わかさ生活・広報 中の人)「企業アカウントってなると、どうしても構えてしまいがちだと思うんですけど、そこの壁が少しは低くなって、企業の言葉が伝わりやすくなるのかなっていうのは思いますね」
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 午前10時30分、ひと通り投稿に目を通した後は、Xの投稿タイム。テレビ撮影を生かした内容にするようです。すると投稿から数分でいいねが。

 (わかさ生活・広報 中の人)「10いいね、きました。ちょっと遊んだ投稿の方が数字としては伸びやすいです。見る側からすると、別に企業の宣伝を見たいと思っているわけじゃないので、雑談みたいな投稿を主にしながら、商品に関する情報とか企業の活動に関する情報をうまいことバランスを見て織り交ぜています」

他社に目標とされる一方で…プライベートな投稿のリスクも感じ始めている

 午後3時30分、京都の本社ではなく、大阪・梅田に馬の姿が。この日はインターネットセキュリティーサービスなどを扱う会社「GMOグローバルサイン・ホールディングス」の中の人と一緒にSNSの発信を行うといいます。到着したら、さっそく投稿。

 この会社は企業アカウントのトップを取るべく馬の人を目標にしているんだそう。
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 (電子印鑑GMOサインブログの中の人 阪口真弓さん)「普通だったらこう投稿するけど、あっそう来たか、というサプライズの部分とかが、すごく勉強になるなと思います」

 他社に目標とされる馬の人。ただ、プライベートな投稿でファンを獲得する中の人のビジネスモデルに、リスクも感じ始めているといいます。
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 (わかさ生活・広報 中の人)「これを発信したときにどういう見られ方をするのか。できるだけ第三者の視点に立って考えるようにはしています。『もう企業の個性はいいよ(いらないよ)』という声もだんだん高くなっている事実はあるんですけど、リスクをちょっと踏まえてでも、挑戦はしていきたいなというのは思ってます」