住まいを決める時に「タイパ」=タイムパフォーマンスを重視する人が増えているそうです。いかに家の中での動線をスムーズにするか、その答えとして人気が出てきているのが『平屋』。その人気の秘密に迫りました。
去年着工の新築住宅では約7件に1件が『平屋』
大阪府に住む山本さん一家。今年マイホームを建てる予定です。
(山本隆太さん)「(Q検討しているのは?)平屋です。土地があれば平屋建てたいなというのは常に妻と話をして思っていたところではあったんですよ」
現在は2階建ての住宅に住んでいる山本さん。なぜ新居を平屋にしたいと考えたのかというと。
(山本隆太さん)「今は階段を上がる生活をしているので。平屋は段差が気にならないじゃないですか。子どもが階段をのぼったりとかちょうどするんですけど、そういった怖さとかがないっていうのもいいのかなと」
(山本円さん)「長く住めたらいいなと思っているし、おじいちゃん、おばあちゃんとかが来たときにも段差がないほうがいいなと思う」
実は最近はマイホームに平屋を選ぶ人が増えているといいます。国土交通省によりますと、新しく建てられる住宅で平屋の占める割合が年々増えていて、去年着工した新築住宅では約7件に1件が平屋となっています。
平屋の魅力とは?「着替えてそのままリビング洗面所…動線が楽」
兵庫県明石市に住む石見さん夫婦も2022年に念願の平屋マイホームを建てました。
(夫)「こちらがリビングです。大体24.5畳ぐらい。ここが一番こだわったところですね」
開放感のあるリビング・ダイニングのほか2つの部屋を備えた2LDKの平屋。夫婦共働きということで、お互いの家事の負担を減らして効率よく生活することを考えて、平屋を選びました。
(夫)「奥さんが元々は一軒家で2階建てに住んでいたので、面倒くさい、2階に上がるのも嫌やと言っていたので」
(妻)「階段を上がって降りて、忘れ物したらまた上がってとか。あと階段にホコリが溜まるのも嫌で、その辺も考えたら段差のない平屋でってなりました」
(夫)「僕も掃除が楽なんやったらそれがベストやなって」
さらに こんな工夫も。玄関の横にある扉を開けるともうひとつ別の玄関が。
(夫)「こっちが僕ら家族用になっています。帰ってきたらここから入って、入ったらすぐウォークインクローゼットになっているんで、ここで着替えて、そのままリビング、洗面所までひと通りいけるという感じです。動線が楽なんで非常に便利です」
収納やクローゼットが玄関の近くに集約されているため、出入りの際の動線がスムーズに。2階がない分、部屋数は少なくなってしまいますが…。
(夫)「(Q自分だけの部屋が欲しいとは?)あったんですけどね、ちょっと。けどまあ、いざ建ってみたら全然『平屋でよかったな』としか思わないです」
選ぶ人の半数以上が20代~30代「将来のことを見越して」
住宅メーカー「住友林業」では平屋を選ぶ人の半数以上が20代30代の若い世代だといいます。
(住友林業・大阪支店 浦野克也GM)「共働きのお客さまも多いので、ワンフロアで家事ができて子育てもしやすいということで、平屋をお選びいただいています」
また日本の住宅の変化も平屋需要を押し上げているといいます。
(住友林業・大阪支店 浦野克也GM)「これまででしたら30年で家を建て替えるというのが日本の住宅の考え方でしたが、今はもう建てた家を一生住み続けていただくということで、できるだけ将来のことを見越して(段差のない)ワンフロアで生活する平屋をお選びいただくことが多くなっています」