「知ってる会社だから大丈夫。」小林製薬の紅麹サプリを飲んで体調を崩し、約2か月で入院・手術するに至ったと話す男性がいます。
健康診断の結果を見て、帰り道に薬局で…
東京都内に住む40代の男性は去年夏、勤務先の健康診断で肥満傾向、要再検査と診断され、帰宅時に、紅麹コレステヘルプ(60粒入り)を薬局で2パック購入しました。当時『小林製薬は知っている会社だから大丈夫だよね』と、何の心配もしていなかったと話します。
摂取して数週間で変化が…尿が出にくく腹痛に
1日3粒。サプリを飲み始めて数週間後、尿の色が濃くなりました。次第に尿が出にくくなり、激しい腹痛に襲われるようになったといいます。
「おなかが痛くて、尿が出なくて溜まっていく。日に日にきつくなっていた。」過去に泌尿器系のトラブルはありませんでした。尿や腹痛の原因はわからず、それでも男性はサプリの摂取を続け、購入した2パックを飲みきったということです。
摂取して約2か月 入院・手術することに
去年9月には通院、10月には入院して、手術を受けたということです。約1週間で退院できましたが、その後も腎臓の数値は正常でないといい、現在も完全に仕事に復帰はできずに、在宅ワークを続けています。
男性は「怒りというか、呆れている。サプリを飲まなければ入院も手術もすることがなく、辛かった」と話しました。
小林製薬は22日に自主回収を発表、「紅麹健康相談受付センター」を設けています。男性はニュースを見て連絡しましたが、電話口での対応も満足がいかないものだったと話します。
「ロット番号は?」「対応できない」電話口の対応
男性が健康被害の経緯を話すと、電話口の担当者は、「パッケージのロット番号はありますか。無いと対応が出来ない」などと回答したそうです。
男性は、当時購入した紅麹コレステヘルプのパッケージも、レシートも捨てていたため、それ以上話は進まなかったということです。
取材した記者に対し、男性は「ロット番号がわからなくても、きちんと調べて対処をしっかりしてほしいです。」と強い口調で訴えました。
小林製薬がこれまでに公開している情報では、死亡した人が4人、入院した人が106人、健康被害の相談は3000件に拡大しています。