気象庁は、きょう24日から25日にかけて、日本の上空約5500mにマイナス40度以下の『この冬一番の寒気』が流れ込んで、日本海側を中心に大雪となると見込んでいます。東日本や西日本では、ふだん雪の少ない地域でも大雪で、平地でも積雪があると見込んでいます。

1年前「10年に1度」とされる最強寒波の到来で大雪となった京阪神。JR西日本では、雪の影響で線路の「ポイント」が故障し、JR京都線などで列車の立ち往生や運転の見合わせなどが相次ぎました。

(JR西日本 長谷川一明社長 去年1月26日)「お客様に列車にとどまっていただき、ポイントの復旧を急ぐという判断をしたところでございますが、長時間を要することとなり、お客様には多大なご迷惑をおかけした。」

 乗客は最大で10時間閉じ込められ、16人が体調不良を訴えて救急搬送。行き場を無くした乗客らが駅のコンコースで朝まで過ごす様子もみられました。カンテラに火をともして、線路の下から雪を溶かす点火式融雪器の是非や、その使用基準、乗客誘導のあり方などが問われたのが、実は去年の1月24日から25日、ちょうど1年前のきょうの出来事なのです。

あの立往生から1年 JRの雪対策を聞いた 

《画像は去年1月24日》

 あれから1年。JR西日本はどのような再発防止対策を整え、今年の雪の季節を迎えているのでしょうか。改めて取材しました。

 すると、火をつけて線路を下から温めるタイプで約6時間もつ「底面式融雪器」は、京阪神エリア520か所ありましたが、全てなくなっていました。

 このうち90か所は、遠隔操作が可能な「電気融雪器」に変更されていました。残り430か所は、火をつけて線路を横から温め、約24時間の長時間稼働できる「側面式融雪器」に変更されていました。
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JR山科駅は変貌「温水ジェット機能!?」

《画像は去年1月25日》

 去年問題があったJR向日町駅については、18か所の「側面式」を全て「電気式」に変更しました。さらにJR山科駅については、元々9か所全てが電気融雪器でしたが、7か所を両面から挟んで温める形に変更、さらに残り2か所は、「高圧式の温水ジェット機能」を加えたということで、計547か所が、2023 年 11 月末までに整備を終えていました。

 また、判断基準についても見直しを実施。融雪器の使用は駅長判断で行えることとし、これと別に駅間に停車した際などの乗客誘導については、専任の責任者をつけることになりました。

 駅間に停車しないような訓練や、止まってから安全に線路に降りてもらう訓練なども実施し、本格的な冬シーズンに備えてきたということです。

JRは24日、計画運休も実施

 気象庁によりますと、24日6時までの24時間に予想される降雪量は、多い所で以下の見込みです。また降雪の強まりによっては、警報級の大雪となる地域が広がる可能性があります。

北陸地方80センチ
東海地方60センチ
北海道地方、東北地方、中国地方50センチ
関東甲信地方、近畿地方40センチ
九州北部地方25センチ
四国地方20センチ
九州南部15センチ

25日6時までの24時間に予想される降雪量は、多い所で、
北陸地方70から100センチ
東北地方60から80センチ
東海地方、近畿地方50から70センチ
中国地方40から60センチ
北海道地方、関東甲信地方30から50センチ
四国地方10から20センチ

 計画運休としてJR西日本は、京阪神地区の一部線区・区間では、24日始発から以下の線区で運転の取り止めを決定しています。

【始発から終日運転を取り止める線区・区間】
〇北陸線 長浜駅~敦賀駅間
〇琵琶湖線 米原駅~長浜駅間
〇湖西線 近江舞子駅~近江塩津駅

【始発から運転本数を減らして運転する線区・区間】
〇琵琶湖線:米原駅~野洲駅間 新快速を中心に運転を取り止め、概ね6割程度で運転。
〇湖西線:京都駅~近江舞子駅間 朝夕の通勤通学時間を中心に、一部運転を取り止め。