大阪府は4年ぶりに麻疹(はしか)に関する注意情報を発表しました。これまでに少なくとも4人が感染したことがわかっています。全国でも、はしかの感染は今月1日時点で11人確認されていて、去年の数を既に上回っているため、十分な注意が必要です。

大阪府は、天王寺ミオ(MIO)本館7階を5月22日の午後6時半から午後8時までの間に利用した方で、はしかを疑う症状が現れた方に事前に連絡の上、速やかに医療機関を受診してほしいと呼びかけを行っています。

はしかというのはとにかく感染力が強く、空気感染するので手洗いやマスクのみでは予防できない感染症です。また、はしかは特に妊婦さんに感染すると流産早産の恐れがあるため、細心の注意が必要です。

――はしかに感染すると、具体的にはどんな症状があらわれるのでしょうか。

はしかにかかると、感染から10日後に発熱、咳、鼻水など普通の風邪のような症状があらわれます。そして2日から3日の間、発熱があった後、39度以上の高熱と発疹が出るというものです。

主な治療は対症療法になるのですが、ほかに有効な予防方法としては、“2回”のワクチン接種が挙げられます。

ーー2回なんですね。

そうなんです。“2回”というのがポイントです。もし患者と接触したとしても、3日以内にワクチンを接種すれば発症を予防する効果も期待できるということです。それくらい、ワクチンの効果は強いということです。

「自分はワクチン打ったっけ?」世代で異なるワクチン接種歴

――「自分はワクチン打ったかどうか覚えていない、不安だ」という方の接種歴の有無の目安などはありますか。

今51歳以上の方。皆さんは未接種の可能性があります。しかし若い頃に感染して抗体を持っている人も少なくないといわれています。

注意が必要なのは、現在23歳から51歳の人たちです。この年代のみなさんはワクチンの接種歴が1回のみとなっている可能性がありますので、できれば2回目の接種を受けてほしい、ということです。

――なるほど。ではワクチンはどこで接種すれば良いのでしょうか。

基本的には、かかりつけに相談してください。予防接種を実施している医療機関の情報は自治体のホームページなどに掲載されていますので、かかりつけがいないという方はそちらを調べてください。

値段に関しては、大阪府医師会の予防接種センターで実施されているMRワクチンの接種ですと、1万2000円の実費・自費負担となります。

――クリニックによって値段はまちまちなのでしょうけれど、安くはありませんね。

基本的には1万円前後ということです。抗体検査については、4000円ぐらいで受けられるという情報もあります。この機会に、はしかのワクチン接種や抗体検査を検討するのが良いかもしれません。