今年3月にMBSが取材した大阪の高校の「キムチ部」が、日本一を競う大会に挑戦しました。

狙うは初出場で初優勝! 『漬物グランプリ』に挑む高校キムチ部

 大阪市生野区の大阪偕星学園高校。去年、ここに誕生したのがキムチをつくる全国でも珍しい部活動『キムチ部』です。

 (キムチ部・2年生 花田瞳吾くん)
 「ベストが1日置いたら。水の出方が違います」

 白菜の塩漬けから始まり、唐辛子・ニンニク・りんご・魚醤などを混ぜ合わせたキムチのつけダレももちろんオリジナル。部員全員が初心者からのスタートですが、おいしいキムチを作るべく日々研究を重ねています。

 そんなキムチ部ですが、今回ある大舞台に挑むといいます。漬物の創作レシピで競う「全国漬物グランプリ」の学生部門に応募することにしたのです。狙うは初出場での優勝。1年間改良を重ねてきた白菜キムチと、ヘルシーで栄養価の高い大豆ミートのそぼろをかけあわせたご飯のお供で勝負します。

 (キムチ部・部長 栗川大輝くん)
 「うまい。ちゃんとキムチの味もして、大豆ミートにつけた味もちゃんとしてるから、おいしいかなって思います」
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 試行錯誤の末に完成した、その名も「×(かける)キムチ」です。

 (キムチ部・部長 栗川大輝くん)
 「部員の誰に聞いても『優勝すると思う?』って聞いたら『絶対します』って答えられると思います」

 はたして、グランプリの座を獲得することはできるのでしょうか?

応募は16校…グランプリに輝いたのは

 4月29日、東京都江東区で開かれた「全国漬物グランプリ」の表彰式。学生部門に応募したのは16校で、既に審査は終えられていて、この日が結果発表です。会場には大阪偕星学園高校キムチ部の姿がありました。

 (キムチ部・部長 栗川大輝くん)
 「めっちゃ緊張します。きのうの夜からずっと緊張して寝られへんかったから…」

 グランプリに輝くのは1校のみ。

 【結果発表の様子】
 「それでは早速、結果発表にうつらせていただきます」

 いよいよ発表。グランプリの表彰は一番最後ですが…。

 【結果発表の様子】
 「1作品目は福島県立白河実業高校、2作品目は…」

 キムチ部の名前はなかなか呼ばれません。残すは準グランプリとグランプリだけ。先生たちも固唾を呑んで見守ります。

 【結果発表の様子】
 「準グランプリは…山口大学教育学部附属光中学校」

 呼ばれたのは別の学校でした。

 (栗川大輝くん)「ちょっと、まってまってまって…」
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 (顧問 太田尚樹専務)「え、そういうことですよね?これで…」
 (顧問 牧井美帆先生)「決まりなんですよね」

 そしてついに、その時が。

 (全日本漬物協同組合連合会 野崎伸一会長)
 「漬物グランプリ2023学生の部、グランプリは…大阪偕星学園高等学校。代表・栗川大輝さんの『×キムチ』です。おめでとうございます」
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 夢にまで描いていたグランプリ受賞。キムチ部の大きな目標が達成された瞬間です。

 (キムチ部・部長 栗川大輝くん)
 「人生でトップレベルでうれしいことでした。みんなのおかげでグランプリがとれたのは本当にありがたいかぎりです。ありがとうございます」

 初出場での優勝を果たしたキムチ部。今後の活躍からも目が離せません。