まもなく来年度がスタートします。そんな中、ランドセルのサブスクリプションが登場しました。どんなサービスなのか?利用者にも話を聞きました。
ランドセルの平均購入価格は年々値上がり
高島屋大阪店に設けられたランドセル売り場。リボンでアレンジできるものや、人気の特急「ラピート」をあしらったものなど、約100種類のランドセルが並びます。値段は3万円台から10万円近いものまで。メーカーなどでつくるランドセル工業会によりますと、去年小学校に入学した児童のランドセル購入価格の平均は5万6425円。4年前に比べて4000円以上高くなっているということです。
(来店客)
「高いなと思います。ラン活が早くなっているのと、いい商品から売れていくと思うので少しでもいいものを、と思って」
月額990円~!かばんメーカーが『ランドセルのサブスク』
年々値上がりするランドセル。そんな中で新しい動きが。大阪のかばんメーカー「コクホー」が定額で好きなランドセルを選べるサブスクリプションを始めました。プランに応じて月額990円~3850円(税込み)で、最大250種類の中から選べます。最短で1か月に1回、別のランドセルに交換できて、利用中に気に入ればそのまま買い取れるほか、3年間同じプランを継続して利用すればランドセルがプレゼントされます。
(コクホー 庄山理恵専務)
「購入という概念はいったん取り払っていただいて、利用を楽しんでいただく、体験していただくことを提供しようと思いました」
新サービスを始めた背景には、リュックサックなどを採用する小学校が増えたことや、重いなどの理由でランドセルを敬遠する傾向もあるため、まずは手にとってみてもらおうという思いがあります。今年2月のサービス開始以降、すでに200件の申し込みがあり、このうち4割は今年4月に小学校に入学する新1年生でしたが、残りの6割は2つ目のランドセルとして利用する人だということです。
汚れが気になる白色も「サブスクならOK」
春から3年生になる宮野ひなたちゃん(7)も利用者の1人。祖母に買ってもらったピンクのランドセルに加えて、今年2月から『真っ白なランドセル』をサブスクサービスで借りています。
(ひなたちゃん)
「リボンも中もかわいいねん。こんな柄でここが気に入ってる」
ご機嫌な様子です。親としては白は汚れが気になったりすぐ飽きてしまったりするのではと躊躇してしまうところですが「サブスクならOK」というわけです。
弟の蒼空くん(4)は4月から幼稚園の年中ですが、そろそろランドセル探しについて考え始めているといいます。
(お母さん)「どんなランドセルがほしい?」
(蒼空くん)「レインボー」
(お母さん)「レインボーがいい?」
想定外の希望にお母さんも驚きを隠せません。
(お母さん 宮野春奈さん)
「本人が気に入ったものが一番かなと思うんですけど、やっぱりレインボーのランドセルを買うとなると、結構勇気がいるなと思うんですよ。6年間使うものだし」
と、本音も。
ただサブスクなら希望をかなえてあげられるかもと話します。
(お母さん 宮野春奈さん)
「毎月料金はかかってくるんですけど、ランドセルを分割して払っているイメージかなと思う。(入学準備で)出費がかさむ時期だと思うので、その時にサブスクを利用できるのはありがたい」
少子化により先細りが懸念されるランドセルメーカーが打ち出したラン活の新しい選択肢。サブスクスタイルは定着するのでしょうか。