日本一オリックス戦士を能見篤史さんが直撃。昨シーズン限りで現役を引退した野球評論家の能見さんが、2月にオリックスのキャンプ地・宮崎を訪れた。昨季まで選手兼任コーチとして共に戦ってきた能見さんだからこそ聞き出せる選手たちの本音に迫った。

 今回は、ピッチャー最年長の比嘉幹貴投手(40)にインタビュー。ベテランの胸中とは…。主な一問一答は以下の通り。

能見:キャンプ何年目ですか?
比嘉:14年目になります。
能見:キャンプは毎年やっていますけど、どうですか?
比嘉:1月にしっかり準備してきたので、初日からブルペンに入って、本当に順調に過ごしています。

能見:パ・リーグ2連覇できて、今季は3連覇がかかる。ファンの方も多くなって、やっと認められてきましたね。
比嘉:去年、今年と本当にファンが増えて、とまどっているところです。
能見:よく言っていましたもんね、ファンの方々にもっと球場に来てほしいと。
比嘉:はい、本当にうれしいです。声援いただいてうれしいですよ。

「最年長ですけど、しっかりいじられています」

能見:僕が抜けて、最年長というクラスになりましたね。
比嘉:最年長ですけど、しっかりいじられていますし、最年長な感じはしないですけれどね。
能見:昨季まで見ていましたけれど、本当に兄貴分として接しやすいので若い子は助かっていると思います。
比嘉:フフフ、そうだったらいいですけど。

能見:去年の日本シリーズを見てもらったら分かるように、あのランナーがいるところの局面でしっかりと仕事をして帰ってくることができるピッチャーってなかなかいない。
比嘉:めちゃくちゃ褒めてくれるじゃないですか(笑)。ありがたいですよ。たまたまな部分も多いですけど、しっかり準備しますよ、今年もそういうふうになれるように。

「14年目で41歳」最年長投手が心がけていること

能見:若い投手がたくさんいますけど、今季、この子は良いんじゃないの、という投手はいますか?
比嘉:(山下)舜平大投手が良いんじゃないですかね。けがなく順調に成長していったらすごいピッチャーになると思いますけどね。

能見:若い選手って、性格的にどうですか?
比嘉:ガツガツしてる人もいれば、おっとりしてる子もいる。本当、誰にでもチャンスがあるチームだと思っているので。チャンスはあると思うので、そのチャンスを狙って、モノにしてっていうことができると思うんですけどね。

能見:14年目で41歳の年ですよね。何か心がけていることはありますか?
比嘉:壁ができないようにというか、距離ができないようにというか、しゃべりかけやすい雰囲気は出すようにはしています。こっちからも野球以外のことの話もするようにしていますけどね。それを彼らがどう思っているかは分からないですけれど、こっちも学ぶことがあるんで。こういうこと考えているんだとか、ボールの握りだったり投げ方だったり、そういう野球のコミュニケーションを引き続き取っていきたいなと思っています。

能見:今シーズンの目標は?
比嘉:去年リーグ優勝できて、日本一は特に良かったです。すごくうれしくて、パレードとか、ファンのみなさんも喜んでくれて。もう一度その経験がしたいので、去年と同じようにリーグ優勝、日本一を目指して頑張っていけたらなと思います。

能見:ずっと応援しています。
比嘉:たまには顔出してくださいね。