「魚は自分の写真を見て自分だと認識する」という世界初の研究結果が発表されました。
大阪公立大学で2月6日、世界初の研究結果が発表されました。それは、魚も自分の写真を見て「これは自分だ」と認識していることがわかった、というものです。
(大阪公立大学大学院 幸田正典特任教授)
「人と同じように顔を見て『あ、私!』とわかっているんですよ。今までの常識、ひっくり返る可能性が高いです」
実験を行ったのは大阪公立大学大学院・幸田正典特任教授のグループ。7年前から魚の認知について研究を行っています。
今回、実験で使ったのはホンソメワケベラという体長12cmほどの小さな魚。魚の寄生虫などを取って食べてあげる、いわゆるお掃除フィッシュです。実験はホンソメワケベラに写真を見せて自分だとわかるかを確かめること。
のどの辺りに寄生虫に見立てた赤い印を付けた自分の写真を水槽に貼ります。幸田教授らは「もし自分だとわかれば何とか取ろうとするはずだ」と考えたのです。
実際にホンソメワケベラに自分の写真を見せると…。
(大阪公立大学大学院 幸田正典特任教授)
「(写真を)見ます。『まだ付いているわ』と擦るんですよ」
印を取ろうと、のどを水槽の底や砂で擦る動きをしました。
(大阪公立大学大学院 幸田正典特任教授)
「明らかに『俺ののどに付いてる』と思っているんですね。だから『頑張って取らなあかん』と」
実験では、8匹中6匹が自分の写真を見てのどを擦る動きをしましたが、その一方で、印を付けた他の仲間の写真を見せても、取り除こうとする動きは見せませんでした。
(大阪公立大学大学院 幸田正典特任教授)
「小さな水槽で簡単な実験ですけども、写真を見て自分とわかっているんです。もうこれは決定的です。世界で初めて」