セルフで撮影する写真スタジオなど今、セルフスタイルの店が増えています。調理も盛り付けも自分で行う“セルフすぎるうどん店”がオープンするということで取材しました。
1年で7店舗を出店!“セルフ”で撮影するスタジオ
大阪・天王寺区の商業施設「天王寺MIO」に今年8月にオープンした写真スタジオ「オリジナル セルフフォトスタジオ」。本格的なカメラなどプロ仕様の機材が並びます。でも撮影は自分で撮るセルフスタイル。自分の好きなタイミングでシャッターを押します。取材した10月18日は婚約を記念して2人が撮影に来ていました。
このセルフ写真スタジオは元々全国に写真館を展開する会社が立ち上げました。セルフの手軽さと1500円(1人/セルフ撮影15分)という手ごろな価格などが受け、わずか1年で大阪などに7店舗を出店するまでになりました。
(オリジナル セルフフォトスタジオ 金城有香さん)
「韓国で流行っているというのを知って。(これまでは)家族写真が主になるので、そこのお客様とはまた違う層にご利用いただけるのではないかと。(当初は)Z世代といわれる方が多かったんですが、最近はウエディングだったりプロフィール写真として利用する方も多くいらっしゃいます。ニーズを開拓していっているような感じもあります」
(婚約記念で撮影した人)
「表情がかたくならないので自然にできるのがいい。(彼が)恥ずかしがりなので」
“オールセルフ”のうどん店もオープンへ
一方、10月22日にオープンする大阪・豊中市の24時間営業のうどん店「惑星のウドンド」。店主は大阪でラーメン店を経営する斉藤光典さんです。コロナ禍で従業員を集めるのに苦労した経験から、“オールセルフ”という新業態を考え出しました。
(オールセルフ「惑星のウドンド」 斉藤光典店主)
「なかなか今、人が足りないであったり。スタッフを極力少なくして手軽にお客さんも僕らも楽しくできないかなと思って」
“全部自分で”というのはどういうことなのか。記者が体験しました。まずはタッチパネルで4種類の中からメニューを選び、支払いを済ませます。選んだ「肉かけウドンド」は700円で、千円札で支払おうとしますが…。
(オールセルフ「惑星のウドンド」 斉藤光典店主)
「お釣り300円なので、お釣りはこちらから取っていただきます」
千円札を箱に入れ、むき出しの硬貨入れからセルフでお釣りを取ります。
(オールセルフ「惑星のウドンド」 斉藤光典店主)
「(Qお客さんの善意に…?)そうですね。お任せしていますね」
そして冷蔵庫からうどんキットを取り出します。
(斉藤店主)「これがうどんの麺です」
(記者)「これがスープ」
(斉藤店主)「はい。スープの中にお肉も入っています」
薬味と天かすも入っています。
スープと麺をそれぞれのスペースで時間通り茹で、いよいよ湯切りです。1滴残らず湯を振り切る“職人の聖域”を体験できるはずが…。
(斉藤店主)「湯切りってやったことあります?」
(記者)「やったことないです」
(斉藤店主)「普通に上げてもらって、置いておくだけでだいたいお湯って切れるんですよ」
え?そうなんですか?
(斉藤店主)「やりたければ振ってもらってもいいです」
ちょっぴり残念な感じもしますが、プロの味が約5分で出来上がりました。ターゲットは学生や会社員。すべての作業を客自身が行う“セルフすぎる店”は、スーパーで買ってきたかき揚げなど総菜の持ち込みもOKなんだそうです。
かけうどん1杯500円(税込み)・肉うどん700円(税込み)と、原材料費の高騰が続きオールセルフにしては強気の値段ですが、事前にネット決済すれば割引もあるということです。
(オールセルフ「惑星のウドンド」 斉藤光典店主)
「麺をつくるというエンターテインメント性を前面に押し出していきたいなと思っています」