8月25日、奈良県警の鬼塚友章本部長が会見を開き、「県下の治安責任を有する警察本部長として重大かつ深刻な事態を招いたことに対し責任を痛感している」と話しました。
安倍元総理が参院選の応援演説中に銃撃され死亡し、8月25日に四十九日を迎えました。警察庁は事件当時の警護について検証結果をまとめました。検証結果では、「安倍元総理の後方への警戒が不十分で、容疑者の接近を許したこと」が最大の問題だと指摘。
奈良県警が作成した「警備計画」については過去のものを『安易にかつ形式的に踏襲したもので計画自体に不備があった』としました。警察庁は今後、当面の間は警護対象者の日常の警護を除く全ての警護計画について警察庁が報告を受け事前に審査することなどの方針を示しました。奈良県警の鬼塚友章本部長も辞職すると明らかにしました。
25日に鬼塚本部長は会見を開き、冒頭謝罪しました。また、鬼塚本部長は「所要の体制を確立し、警備を実施していた最中に発生したものであり、県下の治安責任を有する警察本部長として重大かつ深刻な事態を招いたことに対し責任を痛感している」、「事態の重大さに鑑み、国家公安委員会、及び警察庁長官に対して辞職を願い出ましたところ、本日ご承認を頂いた」と述べました。
また、会見の途中に鬼塚本部長は涙声となり「私自身、個人的に敬愛する安倍元総理がお亡くなりになったとの知らせを受けて、図りしれない衝撃と責任の重さに押しつぶされそうになる毎日でありました」と胸の内を打ち明ける一幕もありました。