新型コロナウイルスの感染が全国的に急拡大し、大阪府では新規感染者が2万人を超えました。3回目の“コロナの夏”を迎える中、7月22日放送のMBS『よんチャンTV』では、吉村洋文知事に“第7波”における対策や濃厚接触者・行動制限に関する考えなどを聞きました。

「BA.5は感染拡大力が強いので非常に警戒」

 ―――大阪府の新型コロナウイルス新規感染者数の推移を見ますと、7月21日に過去最多(※オンエア当時)の2万2047人。22日は1万9000人を超えています。7月11~17日に、オミクロン株のBA.5系統またはBA.4系統の疑いが検出された割合は約60%ということです。置き換わりが完全に終わったわけではない中で、新規感染者数が過去最多を更新するような状況をどう見ますか?
 「まだ感染は拡大すると思っています。今回、オミクロン株のBA.5は非常に感染拡大力が強くてですね、本当に感染がしやすい、広がりやすいという傾向にあります。BA.5が明らかに作用しているんですけども、この置き換わりが進むまでは、感染は増える傾向にあるというのが今までの我々の経験です、変異株が出たときに。今、60%ですので、80%ぐらいにいくまでは増えますから、今、2万人で非常に多く、過去最多になっていますけども、来週またさらに過去最多になると、数はさらに増えていくというふうに思っています。置き換わりが一定終わらない限りは増えるというのが今までの現状ですので、そしてBA.5の感染拡大力が強いですから、非常に警戒をしています」

 ―――第7波の中で、大阪府の試算として過去最多の数字がどこまで更新されるのか、いったいピークで新規感染者数がどこまでいくかという数字は出ていますか?
 「現実にどこまで増えるかというのは非常に予測は難しいです。ただ、3万人に達する可能性は非常に高いと思っています。それをある程度我々としても想定をして、ひょっとしたらそれ以上に増えるかもしれないし、いかないかもしれない。これはわからないけども、ただ1つ言えることは、BA.5の置き換わりがまだ60%ですので、まだ今より増える可能性が高い。なので府民の皆さんには、おひとりおひとりの基本的な感染対策の徹底をお願いしたいと思います」

「病床の使用率については今後高くなる可能性が高い」

 ―――大阪府の現状を府の独自基準「大阪モデル」に照らしてみます。現在(7月22日時点)は黄色信号が点灯していて、病床使用率が43.6%、重症病床使用率は3.9%です。赤信号の点灯というのに注目が集まっていますが、これはもう間近なのでしょうか?
 「赤信号の可能性は非常に高いと思っています。確かにこの重症病床については600床を確保しているというのもありますけれども、オミクロン株になって、またワクチンも広がってきましたから、重症そのものについては少なくなってきていると。ただ、中等症の方が増えますし、全体の数が増えると、それは重症率が低くても、やはり重たくなってくる方が増える、入院が必要な方が増えてくる。ですので、病床の使用率については今後高くなる可能性がやはり高いというふうに思っています。なので、病床の拡大であったり。病床だけじゃなくて、今、病床というのは重症も入れれば4700床あるわけですけれども、大阪府で取り組んでいるのは、やはり非常に増えやすいということで、ホテル1万室ありますが、ホテル1万室のうち4000室は、お医者さんが常駐したり、あるいはお医者さんが往診したりという診療型のホテルというので4000室をつくってますので、ホテルの4000室、病床の4700室、そしてもう1つ大切な往診。これは高齢者施設とか、あるいは高齢者の方が自宅にいらっしゃるときに行く往診、これは140の医療機関がチームを作ってやってくれているので、そういったオール医療で体制を整えていきたいと思って強化していってる最中でもあります。ただ、大阪モデルでいくと、今の感染増加傾向でいくと、病床はさらにひっ迫する可能性の方が高いというのが現状です」
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 ―――高齢者施設への往診は140の医療機関でということですが、例えば、1人で暮らしている高齢者や、施設に入れない、もしくは1人で暮らしていてそういうネットワークにアクセスができない人たちが重症化した場合、感染した場合、どうしていけばいいのでしょうか?
 「まず、高齢者施設に対する強化はかなり今やっています。第6波でも非常に厳しい状況になりましたので、高齢者施設に対しての強化、これは往診もそうですし、3日に1回の検査、無症状でも3日に1回職員に検査してもらうとか、様々な取り組みを今進めています。高齢者施設への往診は140の医療機関がチームとしてやってくれています。一方で高齢者施設にいらっしゃらない高齢者の方、自宅で利用されてる方はどうなのかということに対しては、170の医療機関が往診で対応するというチームを作ってくれています。なので、今、保健所も非常に忙しいですが、保健所のいわゆるやりとり、健康観察というのは、もう若い人はやっていません。我々みたいな若い年代ではもう健康観察もやらないと。ただリスクの高い方、高齢者については何とか多い中でも健康観察をするということを今進めています。そういった中で、自宅にいらっしゃる高齢者の方には、170の往診の医療チームが行くだとか、あるいはかかりつけのお医者さんに行ってもらうだとか、そういったことをしながら対応していく。今そこをやっているというところです」

濃厚接触者について「症状も出ていない人を自宅に拘束するというのはデメリットの方が大きい」

 ―――保健所が以前のように濃厚接触者を全員把握していくという積極的な疫学調査を今やってないという話ですが、そんな中で7月22日、濃厚接触者の待機期間の短縮が決定されました。これまで濃厚接触者の待機というのは、最終接触日を0日として、そこから7日間待機、8日目解除。もちろん症状がないというのが前提です。しかし、これが今後は、5日間の待機で基本的には解除。しかも2日目・3日目に検査で陰性が続けば3日目で解除と、こういう運用に変わっていくということが国の方針として示されました。待機期間「基本5日」についてどう思われますか?
 「まず濃厚接触者については、僕はこの待機期間はもう廃止すべきだと思っています。これは僕だけの考え方ではなくて、濃厚接触者についてどうあるべきかということの議論を大阪府で専門家も含めてオープンの会議でやりました。そこで6月に方針決定したのは、この濃厚接触者については自宅で待機隔離、これはもうやめようと、そうすべきだという判断をしました。そして国に対して要請をしております。濃厚接触者は確かに、待機してもらった方が感染の広がりが減るんじゃないかという方はもちろんいらっしゃいます。もちろんその可能性はあります。濃厚接触者だって実は感染している可能性もあるじゃないか、あるいは、無症状でもうつす可能性があるじゃないか、だからこの隔離期間を持っていると。それは1つ道理ではありますが、もう1つ考えなきゃいけないのが、濃厚接触者って陽性ではないんです。そして検査をしてもこれ陽性になってない、症状も出てない人を本当に自宅で隔離する必要があるのか。それをすることによってどういうことが起きるかというと、例えば、医療機関で働けなくなってしまう、働きたくても働けない。今、そもそも医療機関がひっ迫していますから、さらに加えて医療従事者の方も感染が広がると、それは陽性になることもあると。そうすると、医療従事者の方がその医療機関で仕事をすることもできなくなる。濃厚接触者もできないとなると、どんどんワニの口が広がるようにですね、医療のひっ迫がさらに強くなってきます。これは医療の世界だけじゃなくて、様々な社会インフラ、様々な機能、保健所・保育所等も含めて、いろんな社会の現場において、これだけ感染が広がっている中で、陽性でもない、また症状も出ていない人を自宅に拘束するというのはデメリットの方が大きいというのが我々の判断です。僕も濃厚接触者になったんですけど、娘が陽性になって。僕は陽性にはならず、そのほかの家族も陽性にはなりませんでした。もちろん、陽性になる家庭もいらっしゃいます。その中で、濃厚接触者って自分で濃厚接触者ってわかっているんです、やっぱり。だからそこはマスクをしたり、あるいは基本的な感染対策をとって業務に従事するという。気をつけて仕事・社会で必要な活動をするということは重要だと思うんです。医療機関であれば、例えば朝に検査をして、濃厚接触者だったとしても症状もないし検査しても陰性なのであれば、そこで活動するとか、そういったルールにしないと社会がもたないと思いますから、僕は濃厚接触者については、隔離・自宅待機は廃止すべきだと思います。それを6月17日の段階で国に対して要望をしています」
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 ―――一方、医師で公衆衛生に詳しい関西福祉大学の勝田吉彰教授は、やはり変異株が今後どうなってくるかわからないと。ウイルスは今後も変異するため病原性が高くなる可能性もあり、待機期間5日は妥当だという専門家の意見もあります。国の「濃厚接触者の待機期間短縮」という判断について、第7波の入り口といえるこのタイミングで決定されたことに関してはどんなことを思われますか?
 「できれば、この波が来る前に判断をした方がいいというふうには思いますけれども、結果論で言っても仕方がないのであれですが、やはり、医療従事者に対してのワクチン4回目接種のこともそうですけれども、できるだけ波が来る前の判断というのが重要だと思っています。ただ、それでも7日間の待機より5日間の待機に短くしている、その理由はやっぱり社会が成り立たない、医療機関も成り立たない、様々な社会インフラが成り立たない、だから短くしようということなので、基本的には僕この考え方には賛成です。ただ、諸外国で濃厚接触者で隔離してるようなところはもうほぼないですから。陽性者でもないとなると、やっぱり濃厚接触者は気をつけて社会の一員として活動するというふうにした方が僕はいいと思っています」

行動制限への考えは?「現状では緊急事態宣言などを要請するつもりはない」

 ―――今回の“第7波”に対して、国は行動制限を行わない意向を示してきました。7月21日、関西の知事らでつくる関西広域連合でも、行動制限を求めない方針で話がまとまっています。一方で、7月21日の厚生労働省のアドバイザリーボード後、脇田隆字座長は「現在の感染状況、今後の被害(主には死者数)の規模を考えると強い行動制限を検討する時期にあるのではというご意見があった」というように述べています。感染者が激増していますが、国に対して緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の要請を行う考えはありますか?
 「現状、今後どうなるか未来のことは予測できないので確定的には確かに言えないですけれども、現状においてまん延防止措置や緊急事態宣言を要請するというつもりはないです。じゃあ、これは逆に大丈夫なのかというと、行動制限しないっていうのは大丈夫だというメッセージではなくて、やっぱり感染は明らかに増えているわけですから、基本的な感染対策をしっかりとっていただきたいと思います。ただ、前みたいに、例えば『飲食店をすぐやめてください』『時短をやってください』『社会全体の行動を抑えてください』というのが、はたしてオミクロン株において適切なのかというと、僕は少しそこは違うというふうに思っています。じゃあどうするのという方向性についてなんですけど、僕自身は今のオミクロン株の特性を考えると、重症化リスクが低いと言ったとしても、確かに年代でいくと40代50代とかそれよりもっと若い世代での重症化率や致死率は極めて低いです。もう0%に近いです。ただ、70代80代とか高齢者の方、あるいはもともと要介護度が高い方とか他の病気を患う方が感染すると非常に厳しい状況になってしまう。場合によっては亡くなってしまうと。その人たちにとってはやっぱりリスクが高い。だから方向性とすると、ハイリスクの方や高齢者の方をお守りする、そこに集中した対策をとるべきだと思ってますし、時とすれば、こういったリスクの高い方には行動制限を取っていただくと。自分を守るためにも取っていただくということも重要になってくるんじゃないかと思っています。入院の比率の内訳を見ますと、70%以上が70代以上の高齢者の方です。陽性者全体で70代以上の占める割合は7%ぐらいなんですけども、入院されてる方の占める年代別で分析すると、70代以上の高齢者の方が70%以上ですから、そうなると70代以上の方がより一層気をつけてもらいたいし、そういう方と一緒に生活してる人はより気をつけてもらいたいし、場合によってはそういった層のみなさんに『申し訳ないけどもリスクの高いところは避けてください』という行動制限をお願いすることはあると思っています。ただ、社会全体で、飲食店やめてくださいとか、それは進め方として、このコロナもなくなりませんので、少し違うんじゃないかと。そういう意味では緊急事態宣言とかを要請するということは今の段階ではないです。ただ、緊急事態宣言の中身も変わってきますので、国が言う緊急事態宣言は“こういうことだ”というのであれば、僕も賛同したらやるかもしれません。今みたいに飲食店だけ時短やってくださいというのは、それで収まるとも思えないです」

 ―――これまではリスクが高い人のために全員が行動制限を受けるというやり方だったと思います。今後は飲食店に対する時短とか休業要請というのは、もちろん言い切れないとは思いますが、よほどのことがない限りないという理解でいいんですか?
 「はい。よほどのことがない限りそれは要請はしません」

 (ジャーナリスト 立岩陽一郎さん)「『よほど』というのは何なのかというところは非常に答えづらいと思いますが、例えば数値的に何かあるのでしょうか?」
 「将来の予測がなかなか難しいのでよほどのことがないとと申し上げましたけども、基本的に僕は、例えば飲食店の時短だけを要請してそれでオミクロンが収まるとは思わないですし、それをすることは基本的にはもうないです。ただそういった場面に70代以上の方が行くのはやめてくださいとかっていうのはあり得ます。要請という意味で。今後さらに赤信号になってくるか、あるいは収まってくるかわからないですけれども、状況において当然判断をしていくことになります。今後の大きな方向性として、もちろん高齢者やハイリスクの人を守るために社会全体を全部ストップさせるんだっていうのはこれまでやってきました。これまでデルタ株のときは若い年代の人も含めて自宅でお亡くなりになるとか、肺炎が厳しくなる、コロナ肺炎でお亡くなりになることがありましたが、これは本当にかなり減ってきています。ワクチンが広がってきて、ワクチンはもう余っているような状態にもなっていると。治療法も一定できてきたという中で考えるときに、やはり若い世代・現役世代は生活もあるわけですから、仕事は感染対策を取りながらしっかり活動してもらうと。ただ、70代80代、このあたりの方や持病のある方はリスクが高いですから、こういった方はちょっと申し訳ないけど、感染拡大期間中には、そういったところに近づくのはある意味要請としてやめていただいてお守りするということが非常に重要になってくるんじゃないかなと思っています」

 (立岩陽一郎さん)「もう1つ質問ですが、知事の権限がやっぱり全然変わってないじゃないですか。例えば、隔離期間については知事が必要ないとまで言っている。だけど知事の判断で、例えば『大阪府内ではやめようよ』ということができないわけじゃないですか。私はこれは変えた方がいいと思っているのですが、吉村知事はどうお考えですか?」
 「知事の権限は、本当におっしゃる通り、ほとんど国が一律決めるというような法律になっています。措置内容についても特別措置法でそれに基づいて知事が判断を決めると。特別措置法上の基本的対処方針は国で決めることになってる。だからほとんど国が決めたことを知事が後追いするようなものが基本的なルールになっている。やっぱり都道府県で全然状況が違いますので、大阪のように大都市で高齢者も多く、高齢者施設の数っていうのは3700で東京の3100より多いわけですから非常にリスクの高い施設も多い。都市部である大阪とそうじゃないエリア、あるいは沖縄もいま非常に厳しいと言われていますが、非常に観光客が多いエリアなど様々違うので、それぞれの知事が判断しやすいような、決定権を持った仕組みにしていくべきだと思います。濃厚接触者だって今は国が決めないと変えられませんから、それを変えてもらいたいなと思いますね」

 ―――知事の権限が限定されている中でも、吉村知事は例えばこれまでの波の中で言うと、国に対して緊急事態宣言の要請を求めたり、時には解除要請も求めたりしました。そういう意味で言うと、ちょっと最近はトーンダウンというか、国との距離みたいなものを感じますが、このあたりはいかがですか?
 「いや、特に距離はあるわけではありませんので、これは府民を守るというのが知事の最も大切な仕事ですので、必要な判断であればいくらでもやっていくというのが知事の仕事だと思っています。このオミクロンが出てきてからずいぶん変わってきているというところもあるので。もう1つ、行動制限しなくていいよというような言い方を国もするわけですけど、医療の現場はどうなってんのっていうと、やっぱりそこはひっ迫してるわけです。ここがひっ迫してくると、医療をなかなか受けにくい人も出てくると。そこのデメリットのところもちゃんと言わなきゃいかんと僕は思ってます。例えば今、小児は結構厳しい状況になっているんです、発熱外来も含めて。なのでそういうデメリットの部分をちゃんと言った上で『こっちの方向性でいこうよ』というのをしっかり言っていく必要があると思っています」

 ―――そこは総理が変わったことは関係なくこれからも同じ姿勢で国にはアクセスしていくということですか?
 「もちろんです」

感染の心当たりある人で『マスクをしていた』のは51%…大阪府のアンケート

 ―――大阪府は、重症化リスクの少ない陽性者に送付するSMSを利用してアンケートを実施しています。4300の回答があったということですが、「感染の心当たりがある」と答えた41%のうち、感染対策の実施状況について『マスクしていた』は51%、『十分な換気をしていた』は36%、『ソーシャルディスタンスを取っていた』は19%です。これは逆に言えば、半分ぐらいの方がマスクをしていなかったりとか6割を超える人が換気をしていなかったり、府や知事が出してるメッセージが伝わっていない層が確かにあるんだということが見えてきたと思いますが、このあたりはいかがですか?
 「4000人の方にアンケートに回答していただきまして、1700人の方が感染の心当たり『あり』に回答してもらった結果です。ですので母数がある程度多い中での結果なんですけども、それに基づくと『自分は感染しないと思っていたが、この場面でちょっと油断して感染しました』という声が非常に多くて、その声はどういう場面かというと、やっぱりマスクをしていなかった、あるいは十分な換気がないようなところで、ソーシャルディスタンスも取らずにいろんな活動をしてしまった、そのときにどうも感染したというような声が大きいです。だから、マスクをしっかりしていただくというのは、熱中症がありますから誰もいないときはいいんですけれども、ここでのアンケートでいくと、みんなが集まって、狭いところで集まってもマスクをせずに会議したり食事したりと、そこでどうも感染したという声が大きいので、マスクは非常に重要です。ですから基本的な対策をお願いしたい。行動制限を取らないというのは、対策をとらなくてもいいという意味じゃないので、基本的な対策、マスク・手洗い・うがいとか、あるいはワクチンもまだの方はぜひお願いしたいと思います」

 ―――若い世代について、特にお盆の時期に里帰りなどで高齢者の方と接する機会が増える方もいると思いますが、大阪では20代の3回目のワクチン接種比率が全国平均より約1割低いという状況です。大学ではホールを使って学生に接種を行ったり部活動をしている人たちに抗原検査キットを配ったりということもありましたが、夏休み期間中に、何か若い世代のワクチン接種を促す“秘策”はありますか?
 「若い世代の方も感染が非常に拡大している中で、ワクチンを接種してもらいたいなと思います。大学でのワクチン接種、あるいは派遣のワクチン接種なんかもやったりしていましたけども、やはり高齢の方や中高年の年代と比べると、若い世代の方はワクチン接種率は低いです。でも後遺症なんかもあったりしますので、ぜひ僕は接種をしてもらいたいと思います。7月22日に発表したんですけど、若い人が非常に集まりやすい場所・心斎橋の大規模接種センターで若い人でも打てるようにということで8月からさらに4回目だけじゃなくて3回目も受けられるようにとなって接種の機会を広げていますので、今は予約なしでの接種もできますから、ぜひ若い世代の方もワクチン接種を今からでも遅くないので受けていただきたいと思います」

若い世代・小さな子どもがいる家族に知事が伝えたいことは…

 ―――MBSではLINE公式アカウントで調査を行い、1万2573人から回答いただきました。マスクの話に関して「最近マスクを会食していますか」という質問に対して『以前からしている』が41%、『前はしていたがやめた』が7%、『前からしていない』が13%、『他人と飲食する機会がない』が39%という結果になりました。一方で「今年の夏はおととし・去年と比べて各自が行う感染対策を緩めてもいいと思うかどうか」についてもアンケート調査を行いました。これは『思う』が21%に対して『思わない』が79%と圧倒的に多かったです。これから夏休みが本格化していきますが、お子さんたちや若い方々、またそういう方をご家族に持つみなさんに向けてメッセージはありますか?
 「小さなお子さんをお持ちのご家族の方にお願いしたいのが、今、小児、赤ちゃんも含めて小さなお子さんの発熱外来が非常に増えてひっ迫しています。家庭内で広がる場合がほとんどですので、ご家族の方、保育所の場合もありますけれども、若い世代、小さなお子さんをお持ちの方の基本的な感染対策を、ご家族も含めてしっかりお願いしたいと思います。また、行動制限しないという方向性で国はずっといっていますけれども、僕も飲食店の時短要請をするつもりはありません。ありませんが、これは基本的な感染対策をしなくていいという意味ではありませんので、マスクの着用・手洗い・うがいとか基本的な感染対策、ワクチン接種も含めてですけども、ぜひそういった対策をお願いしたいと思っています。医療ひっ迫ってなかなか伝わりにくいんですけども、医療も今ひっ迫して今後さらにひっ迫する可能性の方が高いですので、そういった意味では、ぜひリスクの高い方もそうですし、小さなお子さんお持ちの方、基本的な対策の徹底をお願いしたいと思います」

 ―――この感染状況が続いた場合ですけれども、赤信号はいつごろ点灯するかビジョンはありますか?
 「基準を定めていますので、その基準をに基づいて判断するということになると思います。その基準も専門家の意見も聞いて定めている基準です。おそらく今のままでいくと、来週点灯する可能性が高いと思っています」