奈良市で安倍晋三元総理が銃撃されて死亡した事件から1週間です。事件前日に山上容疑者が宗教団体の施設が入る建物を試し撃ちした際、「車の中から撃った」と供述していることがわかりました。

 安倍元総理が銃撃された近鉄・大和西大寺駅前では、事件から1週間が経ちますが、7月15日も多くの人が献花に訪れています。15日午前5時ごろには、奈良県警の鬼塚友章本部長も現場を視察して献花台で手を合わせたほか、逮捕された山上徹也容疑者(41)の母親の知人だという男性も訪れて取材に応じました。

 この男性によりますと、山上容疑者の母親は事件後に電話で「息子が大変なことをして申し訳ありません」「安倍さんや昭恵さんに謝罪の言葉が見つからない」と涙ながらに話していたということです。

 山上容疑者は取り調べに対して「安倍元総理を銃撃した前日の未明に宗教団体の施設に向けて試し撃ちした」などと供述。警察はこれまでに奈良市内にある宗教団体の施設が入る建物のドアと壁に弾痕のような痕を数か所と金属片を確認しています。

 そして捜査関係者によりますと、山上容疑者が「車の中から試し撃ちした」と供述していることが新たにわかりました。また県内の山中でも山上容疑者が試し撃ちをしたとみられるドラム缶や木製の板などが見つかったということで、警察が詳しく調べています。