安倍晋三元総理が奈良市で銃撃され死亡した事件。殺人未遂の疑いで奈良市内に住む元海上自衛隊員・山上徹也容疑者(41)が逮捕されました。山上容疑者とはいったいどのような人物だったのでしょうか。

 山上容疑者と同じマンションの住人は1年ほど前に異様な音を聞いたといいます。

 (同じマンションの住人)
 「キュイーンというようなパイプを切るような音。電気工具を使った音がうるさいとクレームがあったので、心当たりある方はと管理会社から通達が来ていた」

 7月8日に警察による家宅捜索では、山上容疑者の自宅から銃のような装置などが見つかっています。

 山上容疑者は人材派遣会社に登録していて今年5月までは派遣先の京都府内の工場でフォークリフトで荷物を運ぶ仕事をしていました。派遣先の会社の社長によると、当初はおとなしくまじめでしたが最近はトラブルを起こすことが多かったといいます。

 (派遣先の会社の社長)
 「同僚社員のトラブルがあって、しばらくすると欠勤がちになった。4月中ごろから体調が悪いから休ませてくれと言って休み始めて、派遣会社を通じ退職したいと申し入れが入ってきたと報告を受けている」

 一方、小中学校の同級生は山上容疑者が『周りから尊敬されていた』と話します。

 (小中学校の同級生)
 「成績優秀でマジメでした」
 「友人が多いというわけではないが、すごくいい人柄でみんなから尊敬されていたと思う」

 特に得意だったのが図画工作です。

 (小中学校の同級生)
 「自動で作った山上君だけがすごいものを作ってきたという思い出があります。銃を作る才能はあったかもしれないです」

 また、高校時代の同級生は真面目な印象だったと話します。

 (高校の同級生)
 「どちらかというと物静かでおとなしい感じの子だったと思います。ごくごく普通の高校生だった印象があります」

 山上容疑者の身柄は現在、奈良西警察署にあります。捜査関係者によりますと、取り調べに対し山上容疑者は、「母親が宗教にのめりこみ恨みがあった。その宗教団体と安倍元総理につながりがあると思った」という趣旨の供述をしているということで、警察は詳しい動機の解明を急いでいます。