安倍晋三元総理が銃撃され死亡した事件。山上容疑者は「母親が祖父の土地を勝手に売り払った」という趣旨の供述をしているということです。また、容疑者の責任能力の有無を調べるために鑑定留置を行う方針という話が新たに出てきています。

 警察は7月13日午後3時ごろからの現場検証で、山上徹也容疑者(41)の銃撃現場から90mほど離れた立体駐車場の壁面にできた3か所の弾痕とみられる穴を捜査し、複数の金属片を回収しました。

 また山上容疑者は「事件の前日に宗教施設が入る建物の壁に向けて試し撃ちをした」と供述していますが、近くの防犯カメラには発砲音のような音が記録されていました。

 山上容疑者は「母親が入信する宗教団体への恨みを募らせ犯行に及んだ」と供述していますが、その後の捜査関係者への取材で「旧統一教会のトップ・韓鶴子総裁を恨んでいた。3年前に来日したときに愛知の会場に火炎瓶を持って行ったが、中には入れなかった」という趣旨の供述をしていることが新たにわかりました。その理由として「母親が祖父の土地を勝手に売り払った」とも供述しているということです。

 捜査関係者によりますと、山上容疑者の刑事責任能力の有無を調べるため、鑑定留置を行う方針だということです。