7月8日に安倍晋三元総理が奈良市で銃撃されて死亡した事件で、逮捕された41歳の男が、事件前日の安倍氏の遊説先である「岡山にも行っていた」と供述していることが新たにわかりました。

 警察は7月8日夜から9日朝早くにかけて安倍元総理の司法解剖を行い、死因は失血死であると発表しました。

 安倍元総理は7月8日、奈良市で参議院選挙の応援演説中に銃撃されて死亡しました。警察は、奈良市内に住む元海上自衛隊員・山上徹也容疑者(41)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕しました。

 捜査関係者によりますと、山上容疑者は事件前日の7月7日に安倍元総理の遊説先である「岡山にも行っていた」と供述していることが新たにわかりました。警察は、山上容疑者が安倍元総理をつけ回していた可能性もあるとみて調べています。

 一方、現場近くには7月8日夜から献花台が設けられました。9日朝も早くから多くの人が訪れ長蛇の列となっていて、静かに手を合わせていました。

 (献花に訪れた人)
 「私にとってはとても親しみのある総理大臣だったので、朝起きても落ち着かなくて、いてもたってもいられなくなって、花だけでもと思ってきました」
 「平和なところなので、ここは、あまりそういうことは起こらないところなので。びっくりしたというのと、身近に手製の銃を作っている人がいるのはびっくりしました」

 安倍元総理の遺体を乗せた車は9日午前6時前に搬送先の病院を出て、東京の自宅へ向かっています。