1998年には全国に98あった4年制女子大学ですが、2021年には全国に75と減少しています。神戸の歴史ある女子大学『神戸親和女子大学』も、来年度から男女共学になるということです。学長にその理由を聞きました。

 神戸市北区にある神戸親和女子大学。1966年に開学し、現在は約1500人の女子学生が学んでいます。教員の育成に力をいれ、教員就職率は女子大の中では全国でもトップクラスを誇ります。しかし近年、少子化などの理由から入学者数が減少。合格者が定員に満たなかった年もあり、大学は来年度から男子学生にも門戸を開くことを決めました。

男子学生受け入れの準備着々と

 50年を超える歴史の中で初めて迎える男子学生。大学構内では、その準備が進められていました。

 (神戸親和女子大学 高橋義浩施設担当課長)
 「こちらが図書館です。男子トイレはあるんですけど、職員用や来客用になりますので。閲覧室の方は女子(トイレ)だけなんです。そこに男子トイレをつくる」
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 学生用のトイレはもちろん“女子”のみ。

 (神戸親和女子大学 高橋義浩施設担当課長)
 「閲覧室には女子トイレが2か所あるんですけれども、どちらかを男子トイレにするということにしております」

学内のスポーツ施設には既に『男子トイレは設置済』

 大学内のスポーツ施設には…。

 (神戸親和女子大学 高橋義浩施設担当課長)
 「男子トイレと更衣室です。奥にシャワー室もあります。(Q新しくつくった?)ではないです。既存のもののご案内です」

 実は、このスポーツ施設は大学院や地域の人も使えるようになっているため、男性用の設備が備わっていたのです。こうした設備はそのまま活用し今後、男子学生の数を見ながら増やすかどうか検討していくということです。

在校生「様々な意見学べてプラス」「男子がいるとビジュアル良くしないと」

 来年度から男女共学となることについて在学生はどう感じているのでしょうか。

 (3年生)
 「びっくりはしました。女子大学とずっと名乗ってきた大学なのでびっくりはしました。女の子だけじゃなくて男性が入ってこられることによって、様々な意見を学べることは私たちにとってもプラスになると思うので、わりと前向きに考えていますね」

 一方で、こんな意見もありました。

 (3年生)
 「ビジュ良くせなみたいな。ビジュアルを良くしないとだめだなって」
 「女子大やから気を遣わんでいいところを、男子がいることによって気を遣わないとあかんくなるから嫌です」

学長「色んな刺激を与えてくれる男子学生に入ってきてほしい」

 “女子大ブランド”をやめ共学に踏み切った理由について、三井知代学長はこのように話しました。

 (神戸親和女子大学 三井知代学長)
 「時代が変わり今の時代は、男性女性の壁を越えて、色んな視点からディスカッションし検討していく。そういう教育をしていきたいというのが(共学化の)一番大きなところです。いろんな刺激を与えてくださるような男子学生に入ってきてもらえたら嬉しいなと思っています」

 大学では6月19日(日)の午前10時~午後3時半、オープンキャンパスを開き、男子学生の受け入れに向けて本格的に始動します。