兵庫県尼崎市の商店街にユニークな自動販売機が登場しました。売られているのは“地元の味”です。

“奇抜なラインナップ”の自販機が商店街に登場

 尼崎市の塚口商店街に現れた自動販売機。
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 商品を見てみると、「ステーキ重」「フィレカツサンド」「生ハム」「キッシュ」「鰻の箱寿司」と奇抜なラインナップ。実は、売られているのは全て、商店街の飲食店が作った冷凍食品です。
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 (塚口商店街振興組合 村上憲司理事長)
 「普段お店で出している料理を家で食べられるよと、“レンチン”で簡単に食べられますよというコンセプトで(各店に)商品を出してもらっています。(新型コロナウイルスの影響で)それぞれが自分のお店でテイクアウトとかいろいろやっていたんですけど、そろそろ皆のやっていることをまとめて商店街として発信した方がいいよねと」

 こちらは、実際に自販機で売られている冷凍のお寿司です。
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 温めてみると、解凍したとは思えないツヤが!記者が実際に食べてみました。

 (記者リポート)
 「とてもおいしいです。今まで冷凍されていたとは思えないくらい、シャリがすごくふっくらしていて、みずみずしいです」

品質を落とさず冷凍する方法は?

 品質を落とさず冷凍できているのは、この寿司店「松葉寿司」が持つ“あるモノ”のおかげだといいます。

 (松葉寿司 岡本博幸代表取締役)
 「こちらの機械が、商店街さんの商品を全て凍らせている急速凍結機です。巻き寿司1本でいうと、(冷凍に)ご家庭の冷凍庫だと一晩かかるのが、これだと1時間。いかにはやいかがわかるかと思います」

 松葉寿司では以前から冷凍寿司を販売していて、この『急速凍結機』で他の店の商品も冷凍してあげています。

2台目の設置も検討「商店街が元気になると街も元気に」

 商品の値段は500~1200円と自販機にしてはお高めですが、今年4月29日に設置してからすでに100個近く売り上げた商品もあるといいます。

 (購入した人)
 「(Qどれを買った?)ビーフカツサンドですね。おいしそうと思って買いました」
 (自販機の前を通った人)
 「すごいですね。よう考えてはりますよね」
 「“レンチン”で簡単調理。助かるね」

 好評の“地元の味”自販機。商店街では2台目の設置も検討しています。

 (塚口商店街振興組合 村上憲司理事長)
 「100%コロナ以前のようになるというのは考えられないので、それぞれのお店がもう1つ2つ(販売の)武器を持つことがこれからのことを考えたら必要。商店街が元気になると、街自体が元気になると思う」