改正民法が4月1日に施行され、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。世界の主流についに日本も乗った形です。

携帯電話の購入やクレジットカードの発行などに保護者の同意が不要

成人年齢引き下げの最大のポイントは18歳・19歳が1人で契約を行えるようになることです。携帯電話の購入・賃貸住宅への入居・クレジットカードの発行に保護者の同意が不要になるのです。車など高額な商品を購入するためにローンを組むこともできます。
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権利が増えて「乾杯!」といきたいところですが、お酒やたばこを楽しめる年齢は20歳以上に据え置き。競馬や競輪などの公営競技の解禁も20歳以上のままです。また、女性が結婚できる年齢は16歳以上でしたが、男性と同じ18歳以上に引き上げられました。
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改正少年法も4月1日に施行され、18歳と19歳は「特定少年」という扱いに。家庭裁判所が刑事罰が相当と判断した際に検察に送致する「逆送」について、これまでは「16歳以上で犯した殺人罪や傷害致死罪」が主な対象でしたが、特定少年については対象が放火罪・強盗罪・強制性交等罪などにも拡大。さらに、それらの事件で起訴されると実名報道が認められます。

「ローンを組むとかを1人で任せるのは不安」

18歳以上ということは、大学の新入生は全員成人ということになります。4月1日、兵庫県西宮市の関西学院大学の入学式を訪れていた保護者からは不安の声も聞かれました。

(大学生の保護者)
「ローンを組むとかお金の関係は1人で任せるのはまだ不安かなと思いますね」
「メリットだけではなくデメリットを学ぶ機会がなければ、無防備になんでも契約できる方向になってしまう。若者にそうした勉強の機会は必要かなという感じがします」

退店の際に「冷凍ハンバーグ」をプレゼント

その関学大のお膝元、西宮市の洋食店「洋食とワインのお店 土筆苑」では“新成人”へのサービスを行っています。
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店内にはランチタイムを楽しむ新成人のお客さん。食事が終わった後、スタッフに年齢がわかる身分証を見せると、袋を手渡されました。
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袋に入っているのは一番人気の「ハンバーグ」です。冷凍されていてお湯であたためればお店と同じ味が楽しめるのです。
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(洋食とワインのお店 土筆苑 大谷隆史料理長)
「当店の“新成人”になるスタッフから『実感がない』と。そういう会話の中から、何かお店で楽しく実感がわくようなサービスができたらいいなと思って始めました」

粋な計らいにピカピカの新成人たちも喜んでいます。

(18歳の客)
「ハンバーグをもらえてすごくうれしいし、大人の仲間入りしたんだなという実感を改めて気づくような機会でした」
「(調理系の専門学校で)西洋系料理を専攻するので、ハンバーグは勉強になるので勉強させてもらいます」
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熱々のハンバーグとともに大人になった実感を“噛みしめてほしい”。このサービスは4月13日までです。