ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、在日ウクライナ大使館が公式ツイッターで「義勇兵」を呼びかけました。義勇兵とは、徴兵されるのではなく、自分で進んで応募する兵のことです。大使館によりますと、3月1日時点で約70人の日本人が志願したということですが、政府はウクライナについて、全土を退避勧告の対象としています。また、大使館もすでにツイートを削除しています。一方で、過去にフランスの外国人部隊に所属していた男性にもヨーロッパの知り合いから義勇兵の誘いが届きました。ウクライナで戦う友人のことや戦況について話を聞きました。
精鋭が集うフランス外国人部隊のパラシュート連隊に約6年半在籍した野田力さん。
装備品など実際に戦場で使ったものを見せていただきました。
(フランス外国人部隊・元隊員 野田力さん)
「こちらが服です。フランス軍の迷彩服。アフガニスタンで実際に着ていた上下です」
野田さんがアフガニスタンに派遣された際に、とある村で撮影された写真。この後、敵との銃撃戦となり、戦友を失いました。
今、気になっているのは同じ中隊に所属していたウクライナ人のこと。2月末にメールが送られてきたといいます。
(フランス外国人部隊・元隊員 野田力さん)
「『元気でいてくれていることを願う』と送ったら、写真で今休憩中と言っていました、ボイスメッセージで」
キエフの戦友から送られてきた写真の枕元にはカラシニコフ突撃銃が置かれていました。
(フランス外国人部隊・元隊員 野田力さん)
「本人が望むと思いますね。(Q戦うことを?)自分の国を攻撃されているわけですから」
ウクライナは国外からの義勇兵を募っていますが、野田さんにも誘いのメールがあったといいます。
(フランス外国人部隊・元隊員 野田力さん)
「ヨーロッパにいる元軍人の方で、義勇兵を募集して各地の戦場に送っている知り合いがいて、その人から一斉送信でメールがきました。(Qどういう条件?)まず給料がないです(Q給料がない?)給料なし、ボランティア。服装とか装備品は自分で持ってきてくれと。自分の国から現地までの旅費も出ないので、何とか国境まで来てくれみたいな感じで。現地に入れば弾薬・武器・寝るところ・食事は提供されるということでした」
野田さんは誘いを断りましたが、外国人の義勇兵がウクライナに赴き、対ロシア戦闘に相次いで合流していると伝える報道もあります。一方でロシア軍の動きに気になるところがあるといいます。
(フランス外国人部隊・元隊員 野田力さん)
「(ロシア軍には)特殊部隊のスペツナズというのがあるので、そういった人たちを相手にするとなると、やっぱり怖いなと思います。今の現状(特殊部隊が)出ている感じがしないので、どこにいるのだろうなという気はします」