各地で気温が上がり春の気配も感じられる中、花粉の飛散も本格化します。花粉症に悩まされる人は多くいますが、いまだ収束しない新型コロナウイルスの症状との違いはどこにあるのでしょうか。2月25日の毎日放送『よんチャンTV』では、コロナの治療薬開発やPCR検査に従事されている大阪市立大学医学研究科の城戸康年准教授に、症状の見分け方などについて聞きました。

【視聴者からのメッセージ】
「私は花粉症で、これからの時期、ひどいときはのどが痛くなります。少しでものどの違和感があったらコロナの検査を受けた方がいいのでしょうか?」

(大吉洋平アナウンサー)
「花粉症の諸症状がオミクロン株でも出るのかということですが、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・せき・頭痛・発熱・だるさはオミクロン株でも出ると。ただ目のかゆみとか充血は基本的にコロナの症状としては出ないということですか?」

(城戸康年准教授)
「そうですね。もちろん、ないとは言い切れないですが、かゆみが主になるということは非常に珍しいかなと。くしゃみ・鼻水・発熱といっても、花粉症というのはどちらかというとジュルジュルというか水が出るタイプの方なので、くしゃみや鼻水というのは主に花粉症のが多いでしょうし、発熱とかはほとんどがコロナの感染でしょうし。そういったような差はあるんですね」
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(大吉アナウンサー)
「そして見分け方についてです。城戸先生によりますと、のどの症状は、花粉症はイガイガで、コロナはピリピリということだと」

(城戸准教授)
「まず花粉症は、花粉という異物に対する反応です。そしてコロナは感染症という病気に対しての炎症です。なので、花粉症は何か異物が引っかかってイガイガという反応。コロナの方は感染なので、お熱が出るのを想像してもらえればいいのですが、腫れぼったくなるというので、ピリピリという表現がいいかなと思います」

(大吉アナウンサー)
「2つ目のポイントとして、すでに花粉症の人は、例年の症状と同じなら花粉症の可能性が大ですよと。そして3つ目のポイントは症状の続き方で、花粉症は同じ症状が続くのに対し、コロナは症状が変化するということなんですね?」

(城戸准教授)
「2番目と一緒なんですけど、いつも花粉症の方は『また同じのがあったなぁ』というと、花粉症っぽいですよね。だけど、コロナの感染症というのは比較的短期間に終わることで短期間に悪くなって短期間に良くなることですから、症状が大きく幅がありますよね。そんなことでも見分けられるのではないかなと思います」
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(大吉アナウンサー)
「そして対策の部分です。マスク・手洗い・ゴーグルなどは花粉症とコロナの共通の対策ですが、玄関で外出時に着ていた服をはらう行為は花粉症のみに有効だということです。というのも、大きさは花粉が30マイクロメートルに対してコロナウイルスは0.1マイクロメートルで、大きく差があります」

(城戸准教授)
「花粉症もコロナも異物に対する反応なので、それをよけようとする方向性は一緒ですよね。ですが、示されたように最大でウイルスはその程度の大きさ、それよりもっと小さいので、手ではらって落ちるものではない」

(大吉アナウンサー)
「ただ花粉は落ちるから、コートとかはパタパタと落とした方がいいですよね」