2月24日の毎日放送『よんチャンTV』では、新型コロナウイルスに関する視聴者から寄せられた質問について、医師でもあり公衆衛生に詳しい関西福祉大学の勝田吉彰教授に答えていただきました。

【視聴者からのメッセージ】
『去年1月、息子(当時20)がコロナに感染し、ホテル療養しました。その後、息子は「コロナに感染したし、抗体があるからワクチン接種やらへん」とワクチンを1度も接種せずに過ごし、去年5月に住民票を移し、1人暮らしを始めました。ところが今になって、1回もワクチン接種していないことはまずいと思ったようです。しかし、近くにかかりつけ医もおらず、1回目のワクチン接種ができない状態です。今からでも1回目のワクチン接種はできるのでしょうか?』

(大吉洋平アナウンサー)
「ワクチン接種はそれぞれの選択ですし、そもそもできないという方々もいらっしゃいます。3回目接種が話題の中心ですが、1回目は打てるのか。今から1回目接種をしても効果はあるのかどうなのか。勝田先生、ここどうですか?」

(勝田吉彰教授)
「これはもちろんね、今から1回目を始めてもちゃんとしかるべき期間、2週間、3週間ね、時間と共に抗体が上がります。ですから、今から1回目接種を受けたいということになった方は、ぜひ受けていただければと思いますよね」

(大吉アナウンサー)
「打つことに意味があるということですね。ワクチンってそもそもデルタ株に対応して作られたものだから、オミクロンに対してちょっと弱いみたいな話も出ているかと思いますが?」

(勝田教授)
「確かに2回目接種までは少し弱いんだけれども、3回目接種のところでしっかりと追い付いてるというのはありますから、そこまでぜひとも今から3回接種。とりあえず2回ですよね。そして6か月で3回目を受けてほしいと思います」
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(大吉アナウンサー)
「ワクチンの接種率は2月22日時点で、1回以上接種は80.2%、2回接種完了は79.1%です。去年12月にはオミクロン株の感染拡大が始まり、ワクチンの3回目接種も始まりましたが、1回目・2回目もちゃんと打てるんだよということを改めてお伝えしたいと思います。まず、現在、住民票がある市町村に連絡をしてください。接種券なくしちゃったという人は再発行可能ですので、焦らずに、住民票がある市町村に連絡してください。ワクチン接種が受けられる期間は9月30日(金)までです。この期間内であれば、初回(1回目・2回目)接種は可能です。例えば、出産をするので今ちょっと実家に帰っていますとか、単身赴任ですとか、住民票がある場所ではないところに住んでいらっしゃる方もいると思いますが、そういう方々も、そもそもの住民票の場所に届いた接種券の番号などを確認し、身分証があれば接種できますので、そういういろいろなパターンも含め、現在住民票がある市町村に連絡すると教えてくれますので、ぜひ1回目・2回目今から打ちたいという人はあきらめずに調べてみてください」

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【視聴者からのメッセージ】
『1人暮らしをしていますが、13cmほどのリクガメを飼っています。一緒に暮らしているので大事な家族です。私がコロナに感染してしまったら、ペットはどうしたらいいでしょうか?』

(大吉アナウンサー)
「そもそもリクガメは感染するのかどうなのか。勝田先生、このあたりはいかがですか?」

(勝田教授)
「今のところ、リクガメの感染例は出てきていないですね。ただ、ペットにできるような動物っていろいろあります。OIEという動物に関する国際機関のホームページには、『今回こんなのが感染したよ』という情報が出てきます。例えば犬も猫も。一番最初はミンクだったんですよね。ミンクがどうも危ないというのでミンク農場のミンクをいっぱい殺処分したということで、これは初期からありましたね、デンマークあたりで。ただ、その後も犬とか猫の話というのも報告が上がってきています。報告が上がってきているというのは、まだそんなにいっぱい広がってるわけではないということではあるんですけども、ただ一応皆さん、ペットとしては注意していただきたいなと思います」

(大吉アナウンサー)
「自分たちが感染したらこのペットをどう世話するのかというのは普段から考えておいた方がいいですね?」

(勝田教授)
「そうですね。例えばペットホテルは一体どこにあって、どれぐらい預かって、どれぐらいの料金でということは把握しておいて損はないと思いますね」

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【視聴者からのメッセージ】
『コロナの症状で38.5℃の熱が2日間続きました。熱が下がったのでお風呂に入っても大丈夫ですか?』

(勝田教授)
「大丈夫です。特にね、熱が下がっている状況、急性炎症が収まっている状況であればお風呂に入っていただいて大丈夫です。ただ、湯冷めとかにちょっと注意してほしいです。やっぱり感染症にかかった後はどうしても免疫機能がちょっと落ちている。『病み上がり』に相当する時期なので、元気なときに比べればほかの風邪をひきやすいです。ですから湯冷めには注意してほしいと思います」

(大吉アナウンサー)
「熱が出ている間はやっぱりお風呂に入らない方がいいですか?」

(勝田教授)
「そうですね。そこは例えば清拭と言いますが、体をタオルで拭くとか、清潔は保っていただく方がいいと思います」