大阪の冬の風物詩『光の饗宴』。今年も梅田から難波まで約4kmの御堂筋沿いのイチョウ並木がイルミネーションで彩られました。中でも12月14日に始まった『OSAKA光のルネサンス』は、去年は新型コロナウイルスの影響で中止されたため2年ぶりの開催ですが、一体どのようなイルミネーションとなっているのでしょうか?会場の様子を毎日放送の大村浩士アナウンサーが取材しました。

御堂筋が7つのエリアに分けられエリアごとの色を楽しめる「光の饗宴」

梅田から難波までの約4km、「最も多くの街路樹にイルミネーションを施した通り」として、2015年にギネス世界記録にも認定されています。
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実際に車で御堂筋を走ってみると、北新地周辺は桜色のイルミネーションが見られました。

(大村アナウンサー)
「国道2号線を越えますと桜色になりました。鮮やかなピンク色ですね。ピンク一色です」

さらに進んだ淀屋橋~本町周辺は青色と紫色が混ざったイルミネーションとなっていました。

(大村アナ)
「淀屋橋ではブルーミックスです。鮮やかな青色と紫色がミックスされています。とてもきれいにマッチしています」
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御堂筋が7つのエリアに分けられていて、エリアごとに違ったカラーのイルミネーションを楽しむことができます。

去年はコロナ禍で中止となった『OSAKA光のルネサンス』

『御堂筋イルミネーション』と並び毎年多くの人を楽しませていたのが、大阪市中央公会堂に映し出されるプロジェクションマッピングを中心とした『OSAKA光のルネサンス』です。

しかし、去年は新型コロナの感染拡大を受け中止になりました。準備を進め、あとは初日を迎えるだけ…という状況での決定でした。
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(大阪市・まち魅力担当 内町敏孝さん 2020年取材)
「開催できると信じてやってきましたので、とても残念なんですけれども、苦渋の決断ということですね」

中止の大きな要因は人が滞留してしまう「プロジェクションマッピング」

中止決定の大きな要因となったのが「プロジェクションマッピング」でした。プロジェクションマッピングが始まると公会堂の前には観客がぎっしり。プログラムにあわせて人々が集まり、どうしても滞留してしまうのです。今年の開催に向けてもそこが大きな課題となりました。
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(大阪市・まち魅力担当 内町敏孝さん)
「プロジェクションマッピング自体が、そこにとどまるコンテンツになるんじゃないかと。『コロナの感染症対策』と言っておきながらダメなんじゃないかと」

目玉であるプロジェクションマッピングをコロナ禍でなんとか成功させたい。そこで考えたのが…。

(大阪市・まち魅力担当 内町敏孝さん)
「滞留をできるだけ生じさせない。歩きながら体験していただく」

「歩く」を促すプロジェクションマッピング

新たに工夫されたプロジェクションマッピングとはどのようなものなのでしょうか。大村アナウンサーが『OSAKA光のルネサンス』の会場である大阪・中之島公園を訪れました。

(大村アナウンサー)
「中央公会堂は、例年ではプロジェクションマッピングが行われていましたが、今年は行われないということです。ただその代わり、東洋陶磁美術館、こちらではプロジェクションマッピングが行われています。壁の下の方を見ると人影が投影されているのですが、このプロジェクションマッピングには、皆さんが足を止めないような工夫がされています」
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(大村アナウンサー)
「映像に注目してください。ヒトカゲがあるのがわかりますか」
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(大村アナウンサー)
「実はここから100m先にあるロボットで、実際に歩いている人を感知して、その歩く速度を反映して、ヒトカゲを壁に投影しているのです」

子どもが楽しめる工夫も

この『ヒトカゲ』が楽しめる場所は、現在はタイル張りの広場になっていますが、以前は車が走る通りでした。去年から車の通行を禁止して工事を始め今年4月に広場となりました。
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広場にした理由の1つは子どもたちの安全を守るためです。去年7月にオープンした『こども本の森 中之島』の壁にもプロジェクションマッピングが投影されています。
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ここでは、子どもたちが描いた絵をアニメーション化したものが映し出されていて、子どもたちも楽しめるプロジェクションマッピングとなっています。

『OSAKA光のルネサンス』に来ている人に話を聞くと、「これまでは混雑がかなり多かったが、歩きながら楽しめる、子どもたちも楽しめる場所になったのは本当に良かった」という声が聞かれました。

『OSAKA光のルネサンス2021』は12月14日(火)~25日(土)まで、午後5時~午後10時に開催されています。