嵯峨・嵐山で行われる『京都・嵐山花灯路2021』。12月10日(金)~19日(日)まで開催されています。嵐山の夜の寺院・神社や自然景観が幻想的にライトアップされる中で散策が楽しめる冬の定番イベントです。しかし17年目の今年が最後の開催になります。毎日放送の大村浩士アナウンサーが取材しました。

スポットライトと行燈の『竹林の散策路』

「京都・嵐山花灯路2021」では様々なところで京都ならではの幻想的な光のアートを楽しむことができます。まずは『竹林の散策路』を訪れました。道の両端には行燈が設置されていました。

(大村アナウンサー)
「道を曲がると『竹林の散策路』に入ります。行燈が夜になるとライトアップされて、竹林が美しく灯されるということです」

12月8日の試験点灯では、LEDのスポットライトと行燈が合わせて61基設置され、竹林を華やかに照らしていました。

タンポポの綿毛のようなオブジェが立っています。これもライトアップされるのですが、実は私たちもライトアップに参加することができるのです。設置されているQRコードをスマホで読み込み、スマホで『YONCHAN TV』と名前を登録しました。そしてスマホに表示されたQRコードを、設置されている機械にかざすと…。
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なんということでしょう!登録した名前が書かれたタンポポの綿毛が花の上をフワフワ飛び立っている様子が地面に映し出されています。幻想的な光景です。

ソーシャルディスタンスにも役立つ「提灯」

(大村アナウンサー)
「より幻想的な雰囲気を味わうために是非借りて欲しいものがあるんです。それが提灯です。提灯の下に手をかざすと花が浮かび上がってきます」
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提灯が足元を優しく照らすのは“花”です。ライトアップされた風景にもよく溶け込みます。そして実はこの提灯、ソーシャルディスタンスを保つことにも有効です。花が隣の人と重なりあわないように歩けば、自然と距離をとることができるのです。

ライトアップが幻想的な『竹林の小径』

続いては、縁結びとしても有名な嵐山の観光スポット「野宮神社」から約400m続く『竹林の小径』にやってきました。

(大村アナウンサー)
「こちらの道の両側には手入れされた竹林が広がっています」
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竹林の小径は、夜になるとライトアップされて、さらに変わった雰囲気が味わえます。
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しばらく歩くと、照明の色が変わり、また違った幻想的な光景が広がります。

寒い中でも楽しめる…7か所の『あったかスポット』

冷たい風が吹いて冷え込む季節、会場内では『あったかスポット』と題して、全7か所で温かい食べ物の販売やストーブの設置、ひざ掛けの貸し出しなどを行っています。
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嵐電嵐山駅のホーム内には『嵐山温泉・駅の足湯』があり、小学生以上は1人200円(タオル付)で利用することができます。
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(大村アナウンサー)
「あったかーい!足から温まりますね。ここから見る景色がきれいです。紅葉が広がっています」

「京都・嵐山花灯路」終了の理由は?

紅葉シーズンを終えると一気に人出が減る嵐山に観光客を呼び込もうと始まったこのイベントは、17回目を迎えた今年で終了することが決まりました。推進協議会に話を聞きました。

(京都・花灯路推進協議会 西村崇事務局長)
「閑散期と繁忙期と観光客の差がどんどん縮小してきたということと、宿泊観光の促進にも一定の成果が出たということで、役割を終えたと考えています。(Q来年からはどうなるんですか?)花灯路で使っていた行燈や照明機材を有料で貸し出しを進めまして、企業や地元の方々が主催するライトアップの活動をサポートするような形にシフトしていきたいと思っています」

発展的な終わり方となる嵐山の花灯路。来年からは京都の各地でライトアップが見られるかもしれません。