新型コロナ禍でキャンプなどのアウトドアが注目される中、気を付けなければいけないのが「マダニ」です。マダニは大きさはわずか8mmほどですが、人間が刺された場合、感染症で死亡する恐れもあるといいます。アウトドアで忍び寄るマダニの生態と対策について大吉アナウンサーが取材しました。

大吉アナウンサーは「マダニ」の生態を知るために、和歌山県海南市にある「県立自然博物館」を訪ねました。
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マダニの生態に詳しい学芸員の佐々木歩さんに話を聞きました。
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(佐々木さん)「こちらが今回の展示になります」
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(大吉アナウンサー)「タカサゴキララマダニこれが実物ですよね」
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   (佐々木さん)「同じ種類、同じメスの個体なんですけど、血を吸う前と吸った後でこれだけ違います」
(大吉アナウンサー)「血を吸ったら成長してここまで大きくなるんですね」
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動物についたマダニは、約1週間かけて血を吸って徐々に大きくなります。国立感染症研究所によりますと、マダニは様々な感染症を媒介して、中でも「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は発熱や意識障害を引き起こすこともあり、致死率は30%にも上るとされています。
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(大吉アナウンサー)「どういう場所によくいるのですか?」
   (佐々木さん)「マダニ自体は蚊と違って遠くまで移動したりはできないんですね。血を吸う相手が出入りする場所ですので、野生動物が出入りしている場所であれば街中の公園とか山奥だろうがどこでもいるという状態」

実際にマダニに刺された男の子がいました。6歳の陽くんは幼稚園でサッカーをしている時に足に付いているマダニに気が付いたといいます。
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(陽くん)
「(Qどこを刺された?)足の指の間。サッカーの時に靴を履き替えるときに上靴を脱いだら何かがいて、毒グモかと最初思った。(幼稚園の先生が)調べたらマダニだった」
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マダニを取り除き、皮膚科を受診したところ、感染症にはかかっていませんでした。
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(陽くんの母親)
「もうマダニ自体は取ってもらっているけど、もしかしたら口が残ってるかもしれないと(医者に)言われて、皮膚を切開して取りましょうって急になった。そこから麻酔してメスで切って針で縫いました」
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しかし、取り除く時の恐怖から陽くんはその後しばらく草むらを恐れるようになったといいます。

刺されるだけでも一大事となるマダニ。しかし、きちんと対策をすれば刺されることはほとんどないといいます。マダニの生態に詳しい「和歌山県立自然博物館」の学芸員・佐々木歩さんに聞きました。

(佐々木さん)
「長袖の服を着たり、長ズボンを履いていただいて、マダニに対して忌避効果がある『ディート』と『イカリジン』という成分が入っている虫よけスプレーを選んでいただいて、出かける前に(スプレーを)ふっていただいて、しっかり予防していただきたいです」


(2021年8月10日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)