再び新型コロナウイルスの感染が拡大する中、発熱外来の患者も急増しています。8月3日、大阪市中央区にある「小畠クリニック」を取材しました。
発熱外来の院長が感じる変化
小畠昭重院長によりますと、このクリニックでも陽性となる患者の数も増えているといいます。
(小畠クリニック 小畠昭重院長)
「7月の終わりごろから急に発熱の問い合わせが一気に増えましたね。爆発的に増えましたね本当に。高熱が続いて来た人で40%くらいが陽性になっていますからね。7月20日以降だけで見ると50%超えていますからね」
この日も前日の夜から発熱があるという30代の男性がやって来ました。同居する女性が東京出張後の7月31日に感染が確認されたといいます。男性も咳がひどく、37℃台の発熱もあったため受診。検査をするとコロナ陽性が判明しました。
(小畠院長)「間違いなく陽性が出ていますね、今日の夕方に保健所の方に報告を送っておきます」
このクリニックでは、去年から発熱外来を行っていますが、ここ最近は受診する患者の“年齢層”にこれまでと違いがあるといいます。
(小畠クリニック 小畠昭重院長)
「第4波の時はわりと広い年齢層だったんですね。今は圧倒的に20歳代が多いですね。65歳以上はゼロですね」
ワクチン接種が進む高齢者の受診は減る一方で若者は急増。そして受診の“タイミング”にもこれまでとの違いを感じています。
若者は感染しても受診しない?
この日、診察に来た美容師の女性(20代)の場合、発熱が5日間続いていましたが、街のPCR検査場で陰性に。病院を受診することなく職場に出勤しましたが、再び発熱したといいます。
(小畠院長)「発熱は先週の水曜日?」
(女性)「その夜からちょっと熱があって、その時は37℃。木曜日が38℃まで出て。そこからまた金土日で37℃前半」
(小畠院長)「ずっとそんなんが続いているんか。病院はその間は行ってないねんな?」
(女性)「行ってない」
(小畠クリニック 小畠昭重院長)
「もうちょっと早く受診して、ちゃんと医師の判断を仰いでいてもよかったかなと。こんなに熱も長引かへんしね。若い人のああいう感覚がちょっと怖いですね」
その後、この女性は検査で再び陰性となりましたが、若い人たちの中には感染がわかっていても“あえて受診しない”というケースが増えているのではないかと小畠院長は指摘します。
(小畠クリニック 小畠昭重院長)
「友達がコロナに感染して、そのまま2~3日後に私も熱が出たけど、もうコロナってわかっているからそのまま何もせんと家におった、と。友達見てたらわかりますやん、みんなそんなふうに2~3日熱が出ただけで薬飲んで下げて、そんなんしているうちに治った、という感じで、治ったから心配ないわというような感覚で病院に行けへん人も結構いるんじゃないかと思います。“コロナかな”と思ったら、とにかく外をウロウロしないでほしいですね」