球児たちの躍動する姿が春の訪れを告げるセンバツ。3月18日から阪神甲子園球場で行われる「第97回選抜高校野球大会」の組み合わせ抽選会が7日に行われ、出場32校の対戦相手が決定しました。
<第1日>
▼柳ヶ浦(大分) × 二松学舎大付(東京)
▼花巻東(岩手) × 米子松陰(鳥取)
▼健大高崎(群馬) × 明徳義塾(高知)
開会式直後の第1試合は、柳ヶ浦(大分)と二松学舎大付(東京)の名門校が激突。
第2試合では、この日、メジャーの開幕戦を迎えるドジャースの大谷翔平選手の母校・花巻東(岩手)が、33年ぶりに出場の米子松陰(鳥取)と対戦します。
第3試合は、センバツ大会連覇を狙う健大高崎(群馬)と四国大会王者の明徳義塾(高知)による1回戦屈指の好カード。健大高崎の青柳博文監督が「一番当たりたくなかった相手」と本音を口にすると、明徳義塾の馬淵史郎監督は「優勝チームならやりやすい。負けてもともと」と静かな闘志を燃やしていました。ドラフト上位候補の右腕・石垣元気投手(健大高崎)と抜群の安定感を誇る池崎安侍朗投手(明徳義塾)の両エースの対決にも注目です。
<第2日>
▼敦賀気比(福井) × 滋賀短大付(滋賀)
▼横浜(神奈川) × 市和歌山(和歌山)
▼青森山田(青森) × 沖縄尚学(沖縄)
第2日は近畿勢2校が登場。第1試合では、近畿大会で大阪の強豪・履正社に勝利した滋賀短大付(滋賀)が北信越大会優勝の敦賀気比(福井)と対戦。
第2試合では、近畿大会でベスト4に進出した市和歌山(和歌山)が神宮大会優勝の横浜(神奈川)と対戦します。優勝候補の一角、横浜・村田浩明監督は「どのチームが来ても、どのゾーンに入ったとしても気持ちは同じ。初戦から精一杯、全力で戦うだけです」と初戦からの全力投球を誓っていました。
第3試合は、去年の夏の大会で準決勝に進出した青森山田(青森)と九州大会王者の沖縄尚学(沖縄)の実力校対決。青森山田の兜森崇朗監督が「打線は去年以上の手ごたえがある。ただ、実戦経験豊富な沖縄尚学の投手陣に対応できるかが課題」と語ると、沖縄尚学の比嘉公也監督も「青森山田さんの長打力をどこまで抑えることができるかが大事」と早くも勝負のポイントを口にしていました。
<第3日>
▼大垣日大(岐阜) × 西日本短大付(福岡)
▼山梨学院(山梨) × 天理(奈良)
▼壱岐(長崎) × 東洋大姫路(兵庫)
3日目の第1試合は、東海大会優勝の大垣日大(岐阜)と昨夏の甲子園出場メンバーが数多く残った西日本短大付(福岡)の勝負強い両チームが対決。
また、第2試合で、天理大学の監督から高校に移って初めての甲子園に挑む藤原忠理監督は「近畿大会での東洋大姫路さんを見て、(プレーの)土台となる体づくりの大切さを学ばせていただいた。トレーニングの成果もあって、この冬を越えて生徒たちは格段に成長している。山梨学院さんは全員が力強さ持った相手だが楽しみです」と期待を口にしていました。
続く第3試合では、その東洋大姫路(兵庫)が21世紀枠として出場する壱岐(長崎)と対戦。壱岐・浦上脩吾主将が「強い相手と当たりたいと思っていた。優勝候補の相手だが、島から多くの方が応援してくださっている。自分たちが支えてもらった分、結果で恩返しをしたい」と話すと、東洋大姫路・渡辺拓雲主将も「優勝候補と言われるのは光栄なこと。姫路の方もすごく応援に来てくださっているので、負けられない」とお互いに健闘を誓いました。
<第4日>
▼広島商(広島) × 横浜清陵(神奈川)
▼エナジックスポーツ(沖縄) × 至学館(愛知)
▼千葉黎明(千葉) × 智弁和歌山(和歌山)
4日目は、壱岐とともに21世枠での初出場を果たした横浜清陵(神奈川)が第1試合に登場。中国大会を制して久しぶりに甲子園出場を決めた古豪・広島商(広島)と対戦します。横浜清陵・山本康太主将は「抽選会の会場では、どの学校の主将もオーラがあって圧倒されました。甲子園で伝統のある学校と試合ができるのは本当に光栄です」と話すと、「これからあすの化学の試験に備えて勉強します」と笑顔で会場を後にしました。
第2試合は、創部3年目で甲子園出場のエナジックスポーツ(沖縄)と至学館(愛知)が対決。ノーサイン野球を掲げるエナジックスポーツに対して、至学館・鈴木健介監督は「うちの野球は、考える野球。相手のエースにしっかり対策して臨みたい」と対抗意識を燃やしました。
第3試合では、2021年夏の全国制覇以来の甲子園での勝利を目指す智弁和歌山(和歌山)が、初出場の千葉黎明(千葉)を迎え撃ちます。
<第5日>
▼早稲田実(東京) × 高松商(香川)
▼聖光学院(福島) × 常葉大菊川(静岡)
▼滋賀学園(滋賀) × 浦和実(埼玉)
第5日は、注目のカードが目白押し。第1試合は、早稲田実(東京)と高松商(香川)の100年ぶりの名門校対決となりました。高松商・長尾健司監督が「早実は、(テレビで見ていた)憧れのチーム。そのチームと戦えるのは幸せなこと。センバツを見据えて実戦形式の練習を増やしてきたので、選手たちも自信がついてきている。特に最速152キロを記録した高橋友春は成長している」と手ごたえを口にしていました。
第2試合は、東北大会優勝の聖光学園(福島)とセンバツ優勝経験もある常葉大菊川(静岡)が激突。
第3試合は、秋の近畿大会で大阪桐蔭を撃破した滋賀学園(滋賀)が、エース石戸颯汰投手を擁して春夏を通じて初出場を果たした浦和実(埼玉)と対戦します。
<第6日>
▼日本航空石川(石川) × 東海大札幌(北海道)
大会第6日、去年に続いて1回戦最後の試合に登場する日本航空石川(石川)が東海大札幌(北海道)と対戦。日本航空石川・及川蓮志主将が「(地元の輪島に戻って)しっかりといい準備ができている」と自信をのぞかせると、準優勝した第87回大会以来の6日目第1試合での初戦となる東海大札幌・遠藤愛義監督は「いい日程、この後、練習試合で出た課題にしっかり取り組める」と前向きにとらえていました。
選手宣誓を引き当てたのは、市和歌山の川辺謙信主将。選手を代表する立場については、「本音を言えば、(選手宣誓は)当たってほしくないと思っていたが、開き直ってやると決めました。当たった以上、正々堂々とやりたい。見ている人の心に残るような宣誓をしたい。熱いメッセージを伝えられたら」と、大役に向けて熱い思いを示しました。
大会は3月18日に開幕。順調にいけば、2日間の休養日を挟んで、3月30日に優勝校が決定します。