新春スペシャル モダンアート イン 京都 #334 2023年01月03日(火)放送

昨2022年、テレビ番組「京都知新」では近代美人画の第一人者・鶴田一郎さんや、現代美術家でインタラクティブビデオ作品を制作する人長果月さんら、京都で活躍する現代アーティストにもスポットをあてて紹介しました。
鶴田一郎さんは、2022年秋、錦繍に染まる醍醐寺を舞台に、構想から完成までに2年以上をかけた新作3点をはじめ、若い頃の貴重な作品、祈りを込めて描いた美人画や仏画130点を展示した「鶴田一郎~ミューズ達の祈り~」を開催しました。
人長果月さんは生まれ育った左京区にある、くろ谷 金戒光明寺の秋季特別公開にあわせて、初めてもみじをテーマにした映像を制作し、発表しました。

アートのみならず音楽、ファッション、マスメディアなどさまざまなジャンルの表現に影響をあたえたポップアート界のスーパースターといえば、アンディ・ウォーホル。
ニューヨークを舞台に、キャンベルのスープ缶、コカ・コーラ、マリリン・モンローなど大衆になじみあるモチーフで強烈なインパクトを与え、ポップ・アートをけん引した天才アーティストです。
京都市京セラ美術館では、国内6年ぶり、京都初の本格的なアンディ・ウォーホル展「アンディ・ウォーホル・キョウト」が2022年9月に開幕し、2ヶ月で来場者数が10万人を突破しました。
商業デザイナーとしてニューヨークでキャリアをスタートさせたアンディ・ウォーホルは、30代でアーティストとして本格的に制作を開始し、1960年代以降はニューヨークに「ファクトリー」と称するスタジオを設け、目覚ましい経済成長の最中にあったアメリカの大量消費社会を背景に、版画技法のシルクスクリーンを用いた「大量生産」のアジテーションともいうべき作品を次々と発表。
キャンベル・スープ、コカ・コーラなど当時広く普及していた人気商品や、マリリン・モンロー、エルヴィス・プレスリーなど数多くの有名人をモチーフに作品を制作し、"ポップ・アートの旗手"として活躍し、芸術をポップカルチャーのフィールドにまで拡張しました。

このポップアート界のカリスマ、アンディ・ウォーホルの作品制作には、実は人生で二度京都を旅行した経験が大きな影響を与えていると言われています。その1つが妙法院(三十三間堂)でみた千一体の千手観音立像。アンディ・ウォーホルの作品に特徴的な連続性や金箔を使用した装飾などは三十三間堂や金閣寺からうけたインスピレーションが影響していると考えられています。
巡回はせず、今回京都だけで開催される展覧会は「ウォーホルと京都」というキーワードに大きく焦点を当てて企画されました。米国ピッツバーグにあるアンディ・ウォーホル美術館の所蔵品のみで構成され、日本初公開作品100点以上を含む約200点が京都に来ています。
この企画をしたのが、日本屈指のギャラリストで川端丸太町の現代アートギャラリー「イムラアートギャラリー」を主宰する井村優三さんです。番組では井村さんとともに、ウォーホルが影響を受けたと言われる京都の文化や歴史、そして作品の魅力など、現代アートの楽しみ方に迫ります。

【INFORMATION】
●アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO
会場:京都市京セラ美術館 新館「東山キューブ」
〒606-8344 京都府京都市左京区岡崎円勝寺町124
075-771-4334
会期:2022年9月17日(土)~2023年2月12日(日)
開館時間 10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)
※1月、2月の土日祝日のみ9時〜10時の早朝開館実施
休館日:月曜日(但し祝日の場合は開館)

●妙法院(三十三間堂)
〒605-0941 京都府京都市東山区三十三間堂廻り657
075-561-0467
HP:http://www.sanjusangendo.jp

●ZENBI-鍵善良房-KAGIZEN ART MUSEUM
〒605-0074 京都府京都市東山区祇園町南側570−107
075-561-2875
HP:https://zenbi.kagizen.com

●imura art gallery
〒606-8395 京都府京都市左京区丸太町通川端東入上る東丸太町31 IMURAARTGALLERY
075-761-7372
改修工事実施のため、工事期間中休廊
<工事期間>
2023年1月10日(火)〜2023年3月19日(日)(予定)
HP:https://www.imuraart.com

●くろ谷 金戒光明寺
〒606-8331 京都府京都市左京区黒谷町121
075-771-2204
HP:https://www.kurodani.jp

●醍醐寺
〒601-1325 京都府京都市伏見区醍醐東大路町22
075-571-0002
HP:https://www.daigoji.or.jp

●ICHIRO TSURUTA Gallery
〒600-8325 京都府京都市下京区西側町483番地 六条荘2階
075-353-5355
HP:https://www.tsuruta-bijinga.com

●人長果月 
HP:https://hitoosa.jp

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