MBS(毎日放送)

それでも働きたい~障がい者の就労と尊厳~

「おはようございます」と職場で笑い合い、誰かの役に立つ。そんな当たり前の明日を夢見て、彼女は40件もの不採用通知を受け取ってきた。
滋賀県大津市に暮らす深田澪音さん、22歳。脳性まひによる重度障がいを抱えながらも、幼い頃から地域の合唱団へ参加。高校では生徒会活動に打ち込み、自ら障がいについての啓発イベントも企画した。その後短期大学へ進むなど、自ら社会参加の道を切り開いてきた。

しかし、前向きに就職活動に挑む彼女の前に、冷たい「制度の壁」が立ちはだかる。
日常生活の介助は月数万円で済むのに、職場でヘルパーを頼むと原則助成対象外となり、月30万~40万円もの負担がのしかかるのだ。それはまるで、国から「外に出ず、家の中にいなさい」と告げられているかのような理不尽なルールだった。

ヨーロッパでは職場でのヘルパー利用を「権利」として、公的な支援制度を整えている国もあるなか、日本は2022年に国連から「職場でヘルパーを利用できるようにするべきだ」と勧告を受けた。しかし、今のところ状況は変わらないままだ。
なぜ、日本では尊厳を持って「働く」という当たり前の願いがこれほど遠いのか。
ひとりの女性の静かな挑戦と就労への道のりを通して、誰もが共に生きられる社会のあり方を考える。

次回の放送

6月28日(日) あさ 5時00分放送

対峙~加害者と向き合う~

番組について

真夜中のドキュメンタリズムから黎明のドキュメントへ

映像’26は1980年4月に放送を開始した関西初のローカル・ドキュメンタリーです。
月1回、深夜の放送から日曜あさに移動し再放送やネット配信も充実させながらテレビドキュメンタリーの発信を続けていきます。

SHARE
X(旧Twitter)
Facebook