MBS(毎日放送)

大阪・新世界物語~この町と生きる人たち~

2017年10月29日(日)放送

大阪・新世界物語~この町と生きる人たち~

去年のクリスマスイブ。華やかな気持ちに包まれる年末に大阪・新世界にカメラを持って撮影に出かけた。
いつもと変わらない時が過ぎていた新世界を歩いているとスマートボール屋さんを見つけた。そこで出会った80歳の女性は、亡くなった息子をいまも想い続ける。月命日には、新世界近くの寺で祈る日々だ。「12月24日生まれてすぐ、亡くなった。私の体が当時、弱かったばっかりに...。どれだけ泣いたか。子どもはいまも私を恨んでいると思うから、ここへ来る」。
新世界にあるお好み焼き屋さんの常連の女性は、ある過去を抱えながら生きてきた。だが、フラメンコが縁で、新しいパートナーと出会い、幸せをつかんだ。
日ごろは、ディレクターとカメラマン、カメラ助手の3人で撮影するドキュメンタリー番組だが、今回はディレクターがカメラ手にほぼ一年、大阪・新世界に通い続けた。この間、多くの人たちと出会い声をかけ、それぞれの人生に耳を傾けた。
新世界だから...、自分の居場所があった。そんな声をよく聞いた。そこには、自分の損得やお金の欲はない。ただ、人とつながり生きていきたいという思いが幾重にも積み重なる。 現代社会へのアンチテーゼとして、記録されるべき世界が、そこにはあった。

次回は、3月31日(日)深夜 0時50分から放送

労組と弾圧~関西生コン事件を考える~

労組と弾圧~関西生コン事件を考える~

映像’24は、1980年4月に「映像’80」のタイトルでスタートした
関西初のローカル・ドキュメンタリー番組です。

月1回、それも日曜日深夜の放送という地味な番組ながら、ドキュメンタリーファンからの根強い支持を頂いており、2020年4月で放送開始から40年になります。
この間、番組は国内外のコンクールで高い評価を受け、芸術祭賞を始め、日本民間放送連盟賞、日本ジャーナリスト会議賞、更にはテレビ界のアカデミー賞といわれる国際エミー賞の最優秀賞を受賞するなど、輝かしい成果を上げてきました。また、こうした長年にわたる地道な活動と実績に対して、2003年には放送批評懇談会から「ギャラクシー特別賞」を受賞しています。
これからも「地域に密着したドキュメンタリー」という原点にたえず立ちかえりながら、より高い水準の作品をめざして“時代を映す”さまざまなメッセージを発信し続けてまいります。

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