解散から投開票までがわずか16日間という、戦後最短のスケジュールで行われる今回の衆議院選挙。大雪や厳しい寒さも予想されています。
そんな異例づくめの選挙のなかで、きのう1月27日の公示を受けて全国の選挙区での立候補者数を見ると、各党の戦略が鮮明に現れています。
史上最短の「16日間」決戦 勢力図の変化と「SNS」

新興勢力の候補者増: 「国民民主党」と「参政党」は候補者数を前回の約2倍に増やしています。在宅時間が長くなるであろう冬の選挙において、両党は自宅でもスマホ等から見られるSNSを活用した情報発信に長けています。
中道の再編: 立憲民主党と公明党が合流して結成された新党「中道改革連合(中道)」からの立候補者数は、立憲・公明の前回の候補者数の合計数より少なくなっています。同じく連合を支持母体とする国民民主党との住み分けが行われたとみられます(また、中道では公明党出身者の小選挙区立候補を取り下げる方針が取られています)。
連立の信をどう問う?自民×維新が全国80超の選挙区で“激突”

今回の解散総選挙の“大義”について、高市総理は「自民・維新の連立政権の信を問うこと」を挙げています。しかし実際のところ、全国80を超える選挙区で自民党と日本維新の会の候補者がともに立候補しています。
いまや同じ連立与党となり政策が似通った自民・維新の候補同士が争う構図に、「与党に投票したい」という有権者の判断が分かれることは必至です。
各選挙区に1~2万票?「公明票」の行方は…

26年ぶりに自民と公明が袂を分かち、公明党が立憲民主党とともに「中道」を結成したことで、これまでの選挙の常識が覆されました。
法政大大学院・白鳥浩教授の見立てでは、自民と中道が実質的に一騎打ちとなる選挙区は全国で28。各選挙区には約1~2万票の“公明票”があるともいわれているなか、この票の行方が、見方によっては50ほどの議席を左右する可能性があるということです。
小選挙区の逆転劇: これまで自民候補を支えてきた公明票(組織票)が「中道」へ流れることで、小選挙区の情勢がひっくり返る可能性があります。これまで1万票差以内で競り勝ってきた自民候補は約50人いるともいわれていますが、その分の議席の行方がどのようになるのか注目されます。
浮動票の行方: 公明党が候補を擁立していた枠に「中道」が立った場合、小選挙区・比例ともに「中道」に流れる可能性が高い一方、候補不在の区では公明票が宙に浮き、勝敗の鍵を握ることになります。
情勢激変?注目「兵庫8区」と「大阪5区」
関西でも、この新たな構図を象徴する選挙区があります。
兵庫8区:前回は公明が勝利 今回は「中道」が参戦
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前回、公明党が議席を確保した兵庫8区では、今回は「中道」の候補が立候補しています。比例代表の名簿で公明党出身者が上位に配置されていて、小選挙区は中道、比例も中道という流れになる可能性が高いとみられます。盤石な組織票を維持できるかが焦点です。
大阪5区:中道立たず 約6万票のキャスティングボートどうなる
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逆に中道が候補を立てていない大阪5区では、自民と維新の争いの中で約6万票の公明票が「自主投票」となる見込みです。これまで争ってきた維新には流れないという見方が強く、この浮いた票の行方が勝敗を決定づけると見られています。
(2026年1月28日放送 MBS『よんチャンTV』 法政大学大学院・白鳥浩教授の解説による)