第709回番組審議会報告
2026年6月 2日開催
第709回番組審議会報告 2026年6月2日開催
■出席委員 曽我部真裕委員長、栗栖義臣副委員長、小川明子委員、
川瀬慈委員、小島幸保委員、佐藤卓己委員、田中謙吉委員、津村記久子委員
■毎日放送出席者 虫明社長、酒井常務、中野常務、髙山取締役、礒澤取締役、奥田取締役、田淵総合編成局長、西アナウンスセンター長、東田制作局長、東野コンプライアンス局長、東郷広報部長、中西番組審議会事務局長
◆審議事項
「アナウンサーの役割について」
西アナウンスセンター長より、現在のMBSアナウンサーの業務内容や、ニュースの読み手、番組のMC、スポーツ実況などのそれぞれの役割を紹介。さらにYouTubeやPodcast、イベントなどを通じた多様な情報発信の取り組みについて説明した後、意見交換を行った。
【各委員の主な意見は次の通り】
― AI技術の進化とパーソナリティについて
*AI音声が発展し、深夜帯のニュースなどが代替される可能性がある中、コミュニケーションの最前線に立つアナウンサーは、人間味やパーソナリティをより前面に出していくべきではないか。
*原稿をただ読むだけでなく、社会にどう届けたいかという個人的な思いや解釈をのせることが、今後のアナウンサーに求められる役割ではないか。
*YouTubeなどでは粗悪なAI音声があふれており、災害時など切迫した状況において命を守るための呼びかけには、やはりAIにはない人間の声の力が不可欠であると感じた。
― アナウンサーへの信頼感と役割について
*アナウンサーは身元が保証された社会的に了解のある存在であり、視聴者に対して不快感や他害性を与えないという安心感がある。
*ラテ兼営局の強みとして、ラジオやYouTubeなどで作り手の人柄が見えることによって、ニュースを伝える際の信頼性向上につながるのではないか。
*物価高の話題などでアナウンサーが庶民感覚でコメントした際に、視聴者から批判を受けたことがあった。客観的に伝えるべきか、身体性をもって視聴者に寄り添うべきか難しさや葛藤が見える。
*中立性という概念が揺らぐ中で、局の看板を背負いながらも、主体的・積極的に社会と対話する存在としてのバランス感覚がますます重要になっている。
― ジェンダー・多様性とリテラシーについて
*女性アナウンサーの起用について、もっと番組で自分の言葉でコメントできるような役割を期待したい。
*生放送において、不適切な発言や偏見にとっさに対応できる高いリテラシーと反射神経が求められている。会社として個人のリテラシーを育てるバックアップが重要である。
― その他(メディア環境の変化と今後)
*地上波が縮小傾向にある中、PodcastやYouTubeなどの出口を持ち、放送の外側にも視聴者とつながる場を作っている姿勢は評価できる。
【番組説明者側の説明、質問への回答】
*テレビ、ラジオに加えて、イベントやPodcast、You Tubeなど放送の外側にもしゃべり場の拠点を作って視聴者といろいろな場でつながっていることが大事だと思う。
*自分の言葉で語る女性アナウンサーがより多く増えてほしいという思いは同じ。アナウンサーではないが女性の解説委員も誕生し、徐々に増えてきていると認識している。
*地上波は今後どんどん縮小すると自己規定してしまうと、組織としても個としても魅力のある職業でなくなってしまう。まず放送の正しさや楽しさ、健全性などをしっかりと内側から支える存在であり続けたい。
以上