Jリーグという大きな夢を抱き、サッカーに明け暮れていた坂木了(塚本高史)。高校卒業後、夢をあきらめ工場で働いていた了は、単調な生活を続けることに恐怖を覚え、結局、工場を退職してしまう。そんな折、偶然知り合った草サッカーチーム「Appagare」の監督、清藤浩一(袴田吉彦)にチームに誘われ、相談に乗ってもらうのだが、これから何をしていいのか、落ち着かない日々が続いていた。 小学校からの親友、金山(増田修一朗)が勤める運送会社で、トラックの運転手として働き始めた了。見知らぬ土地に行けることは新鮮だったが、ある日、不慮の事故で金山が亡くなり、深く傷ついた了は、完全に人生の目的を失ってしまう。
そんな了に転機が。サッカー部の親友だった大川(與真司郎
)の彼女が、ホストクラブ「ムーン・リバー」のNO1ホスト・連城透(山田悠介)に奪われた。取り巻きを連れ、悪びれない連城と路上で対決した了は、行きがかりから、ホストとなって同じ土俵で勝負することを宣言する。
「水商売」の「み」の字も知らないまま、水商売の世界へ入った了。「源氏名」咲輝凌として、この世界のスタートを切る。客からの辛らつな言葉と先輩ホストからの陰湿なしごき…酒が一滴も飲めない新人ホストの凌に早速試練が。
ホストを皮切りに、東京郊外に小さな店を持ち、日本一のキャバクラの街六本木に数年の間に進出した「帝王」の物語が始まる。 |