
桜咲くまで日記 :#7
竹園元
7週目は金曜日の最後に少々季節外れですがクリスマスイブのシーンがあります。道子、仁、三浦がどうなっているのか、菜穂子はイブをどう過ごすのか、見所満載です。
ところで、そのラストシーンがロケ・シーン(夜)なのですが、先週の日記のつながりで「ロケお仕事特集」ということで・・・。
(1)「制作主任」・・・ロケ地探し(ロケハン)・ロケ先交渉から始まり、ロケ予算管理、ロケ当日の段取り・仕切りなどやることが沢山あります。今回のこのシーンでは菜穂子の「ちょっとイイシーン」なので、寒い中かなり頑張っていい場所を探してもらいました。今の子っぽい素敵なロケ場所だったと思います。台本が遅れた場合は不眠不休でロケハンをすることも・・・。場所によっては「かなり怪しい」人物に思われることもありますが(カメラもって公園をウロウロしたりしますしね・・・)、皆さん冷たくしないでくださいね。
(2)「車輌部」・・・マイクロバスや美術車輌でスイスイ街をクルージング。運転が上手いだけではありません。ロケは時間との闘いです。「制作進行」のスタッフとともに、いかに撮影全体がスムーズに進むかを考えています。また、役者さんが待機したり、化粧を直したり、ホッとする場所にもなるので、みんなに好かれる人気者になることもしばしばです。
(3)「照明・音声」・・・夜間ロケは照明チームの腕の見せ所。下見をして入念にプランを立て、そのシーンに臨みます。「カメラマン」や色の調整をしたりする「VE(ビデオエンジニア)」さんとのチームワークもポイントになってきます。かなり奥の深いお仕事で私はいつも楽しく拝見しております。「音声」チームは(同義語=「録音部」)、ロケでは常に「ノイズ(雑音)」に悩まされます。飛行機やヘリコプターが飛んだり、街宣カーが走ってたり・・・。「ゴオゥ」という飛行機の音が聞こえるや否や、スタッフの視線がヘッドフォンをした彼らに一斉に飛びます。何事にも動じない強い人が多いような気がしますが、気のせいでしょうか?
(4)「衣装・持道具・雪」・・・ロケに限ったことはではありませんが、身に着けるものはその役のキャラクターを考えて、いろいろとプランを練ります。このシーンでは菜穂子の衣裳、「プレゼントの小物」がお楽しみポイントです。プレゼントは本当に手作りなんですよ。
ちなみに「雪」は「特殊効果」のスタッフが激しく降らせることもあれば「美術スタッフ」でやることもあります。最近は「CG」なんて技もあります。
番外編:「すいません、ちょっとドラマの撮影をしていまして〜」・・・「制作部(ロケを潤滑に進めること全般を行うスタッフの総称)」がロケ中よく口にする文言。ロケは様々なところに「お邪魔」をしてやらせていただいているもの。そのスピリッツが体に染み付いているので自然にこの言葉が出るのです。「ありがとうございました、どうぞお通りください!」も同類語。
ちなみにこのスピリッツはスタッフ全員に浸透しているものと思われます。
「桜咲くまで版ハローワーク」でした。失礼いたしました。
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