情熱大陸

絵本作家 Vol.1359

柴田ケイコ

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06.29(日)

よる11:00

大人気『パンどろぼう』多忙な創作現場
「持ち味を伸ばす」作品に込める想い

シリーズ累計450万部を突破し、令和で最も売れている児童書『パンどろぼう』。
不思議な見た目でおっちょこちょいな主人公と仲間たちが繰り広げる奇想天外な物語に、魅了される読者がひきもきらない。
しかし、大ヒットの裏側で絵本作家柴田ケイコは苦心していた。
「次はもっとおもしろくしなければ...」。そう語る背中には売れ続けることへの重圧と、読者を喜ばせたいという使命感、見えない何かがのしかかっているようだ。
 イラストレーターとして活動する傍ら、絵本作家になったのは43歳と遅咲き。きっかけは、当時3歳の長男が弱視になり、幼くしてメガネをかけるようになったこと。メガネを嫌いになってほしくない――その一心から独学で絵本作りを学び、8年がかりで完成させたのがデビュー作『めがねこ』だった。大手出版社の目に留まり、オファーを受けて描いた2作目『おいしそうなしろくま』で数々の賞を受賞。高知の山あいの町に暮らす柴田は、一躍全国区の絵本作家となった。
今、柴田が手がける絵本は多岐にわたり、スケジュール表には締め切りが3年先までぎっしり。納期に追われながらも描きたいテーマを自問する日々だが、常に考えているのは読者のこと。「人の欠点や短所を無理に直すより、持ち味を伸ばす」自身の子育てを通じて絵本に込めてきた想いは、デビュー作からずっと変わっていない。
番組は、『パンどろぼう』シリーズ最新作の執筆現場から、子どもたちの"あるある"をテーマにした新シリーズ絵本『わすれぽんたくん』が生まれる瞬間も捉えようとする。だが、締め切りの直前まであらすじや主人公のキャラクターは何も決まっていなかった...。土佐の自然と夫との山登りをこよなく愛する人気作家の、着実で思いのこもった創作の日々。

Keiko Shibata

1973年、高知市生まれ。奈良芸術短大美術科ビジュアルデザインコースを卒業後、香川と高知で印刷会社に勤め、広告制作のオペレーターとして働く。
イラストを描く仕事がしたいとデザイン事務所への転職を経て、29歳でフリーランスのイラストレーターとして活動開始。
35歳で絵本作りに取り掛かり、2016年『めがねこ』で絵本作家デビューを果たすと、2017年に刊行した絵本『おいしそうなしろくま』で第8回リブロ絵本大賞など3つの賞を獲得。2020年から『パンどろぼう』シリーズ6作品を刊行。
「一番落ち着く」高知の山あいの町で、豊かな自然に囲まれながら絵本を描き続けている。

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