
衝撃のデビューから22年!
この世界をサバイブするため、書く
デビュー作「蛇にピアス」ですばる文学賞、そして芥川賞を受賞して22年。
精力的に書き続け日本の文壇で確固たる地位を築いてきた金原ひとみ。
息が詰まるような作風が特徴的だが、昨今は爽快な読後感を残す作品もある。
今年は原稿用紙1000枚、自己最長となる「YABUNONAKA」を刊行した。
性加害をテーマにしたこの小説は今の社会の病巣を炙り出すような群像劇で話題となっている。なぜ今この小説を書いたのか?金原はメディアの取材に対しその想いを吐露し続けた。
変わりゆく時代を、金原はどう見つめ小説に昇華しているのだろうか?
番組では不登校児だった子ども時代の思い出について語ってくれた。
また、翻訳者・児童文学者でよき理解者でもある父親との本音トークや、離婚して新しい生活を始めた日常にもカメラを向けた。
さらに今の韓国にインスパイアされた作品を金原が創作するという出版社の企画が持ち上がり、韓国への取材旅行にも同行。
それは突然だった。カメラを向けるディレクターに金原がつぶやいた。
「撮られている自分は実体とはかけ離れているっていう確信がある、私の本質というのは私の小説にしか表れないと思う」
そして金原はある提案をしてきた...。
Hitomi Kanehara
1983年、東京生まれ。不登校だった小学生の頃、父から勧められ読書にのめり込む。村上龍や山田詠美を好んで読み、自身も小説を書き始めた。
19歳のとき、チラシの裏などに書いていた「蛇にピアス」をパソコンで清書して応募するとすばる文学賞に選ばれ作家デビュー。同作品はその後、芥川賞を受賞。綿谷りさ(最年少記録)との同時受賞は当時世間の話題をさらった。
東日本大震災後の日本に生きづらさを感じ、2012年幼い娘二人を連れフランスに移住。6年後帰国。昨年、離婚して新しい生活を始めた。
受賞作には「マザーズ」(Bunkamuraドゥマゴ文学賞)、「アタラクシア」(渡辺淳一文学賞)、「アンソーシャル・デイスタンス」(谷崎潤一郎賞)、「ミーツ・ザ・ワールド」(柴田錬三郎賞)がある。
文芸新人賞の選考委員も積極的に引き受け、「なんでもいいよ、小説書けたら送ってみて!」と未来の作家にメッセージを送っている。

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