髙橋萌

パティシエ Vol.1237

202302.05
11:00

“気候変動”をお菓子で表現!?
世界一をかけて決戦の地フランスへ!

2年に1度、フランス・リヨンで開かれる「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」。各国の代表3人がチームとなり、1年以上の準備期間を経て開催されるパティシエ界最高峰の大会だ。2023年は1月20日と21日、17か国の代表が参加して行われた。
大会では10時間をかけて、チョコレート細工、飴細工、氷彫刻とデザートを作り上げ、その作業工程や出来映えを競う。今回、花形のチョコレート細工を担当するのが、日本代表唯一の女性、髙橋萌。国内予選に3度挑戦。20年11月に念願の代表となったパティシエだ。
普段は東京の人気洋菓子店で副料理長を務める髙橋。大会準備のために徹夜も惜しまず、仕事の傍ら造形教室に通い、躍動感ある作品を作り出す方法を学んできた。
日本はここまで5大会連続で2位。優勝の期待が集まる髙橋らのもとに去年5月、フランスから今大会のテーマが届いた。
「気候変動」
地球の未来への関心が問われる課題。髙橋は「予想外のテーマ。どう表すか難しい...」と言葉を飲み込んだ。
悩んだ末、髙橋がチョコレート細工で作ることに決めたのは「鯨」。しかし、悠然と大海を泳ぐその姿をどうチョコレートで形にするのか...。
さらに、自信を失うほど苦戦したのが皿盛りのデザートだ。はじめは、時間内に確実に美味しいものが出せるようにと冷たいものを考えたが、どんな味が世界各国の審査員の口に合うのか、どうすればインパクトが残せるのか...。先輩たちからは「他の国と同じになる」、「食べづらい」など厳しい意見も飛び、普段は明るい髙橋もやがて追い詰められていく。
そして勝負の日―
日本を代表して世界最高峰の戦いに挑む一人のパティシエの苦悩と葛藤の10か月を追った。

MOE TAKAHASHI

1986年11月13日千葉県生まれ。3人姉妹の2番目。
2005年高校卒業後、武蔵野調理師専門学校に入学。製菓を学ぶ。
2007年から、パティスリー タダシヤナギ、リリエンベルグ、Delices Des Sens(フランス・リヨン)、インターコンチネンタル東京ベイを経て、2021年から「エキリーブル」スーシェフ。

2018年 第25回ルクサルド・グラン・プレミオ優勝
2020年 ヴァローナ「マンジャリ30周年レシピ・コンテスト」優勝
2021年11月 2023年のクープ・デュ・モンド出場者を決める国内予選優勝、日本代表選出

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