情熱大陸

俳優 Vol.1311

木南晴夏

NEXT

07.28(日)

よる11:00

38歳、どこまでも自然体。
だけど、「欲張りに生きたい」

アイドルとしてデビューしたのは17歳のとき。けれど、鳴かず飛ばずの時期が長く続いた。
その後、役者を目指してオーディションを受けるも、回ってくるのはヒロインの友人役ばかり。向いていないのかと悩んでいた23歳の時に出演した映画「20世紀少年」が転機となる。これもヒロインの友人役だったが、その演技が注目された。主役でなくても光ることができる...。以来、地道に仕事を続けて、最近は主役として活躍する場も増えてきた。
その魅力をひと言で言えば、「自然体」。そこに、彼女ならではの世界がある。
結婚を経て一児の母。出産で長期の休みを取るときは、世間に忘れられてしまうのではないかと不安もあった。いまでも仕事と子どものバランスのとり方で葛藤、それは撮影現場でもディレクターとの会話から垣間見えた。
撮影現場で食べたパンを「こどもの好きな味だから持って帰りたい」と包む表情は、どこにでもいる母親のものだ。仕事をうちへは持ち帰らない主義なのか、台本を覚えるのはもっぱら移動中や待ち時間。片手でページを隠しながら覚えていく、極めてアナログな方法だった。
「コメディは監督の持っている正解が一番面白いと思うから、それに近づきたい」と受け身と思える発言をするが、どの現場でも要望に応えようとする姿は驚くほど柔軟だった。共演・演出経験もある吉田鋼太郎は「演出の言うことを何倍にもしてくれる稀有な存在」だと、彼女を高く評する。
一方で、絵を描いたり乗馬をしたり、大好きなパンを食べ歩いたりと多趣味。
今回の取材では、自画像を描いてほしいと要望してみた。
カメラが追う木南晴夏のリアル。その不思議な魅力は、今という時代にフィットしているのかもしれない。

Haruka Kinami

1985年8月9日生まれ、大阪府出身。
2001年、「第1回ホリプロNEW STAR AUDITION」でグランプリを獲得。
2004 年、連続ドラマ「桜咲くまで」で俳優デビュー。
2009年映画「20世紀少年」でストーリーのカギとなる役を演じ注目を浴びる。
以降、連続ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズ、『おいハンサム!!』シリーズ、『ブラッシュアップライフ』、『セクシー田中さん』、『9ボーダー』、『ビリオン×スクール」、映画「シャイロックの子供たち」、「ゆとりですがなにか インターナショナル」など数々の作品に出演。
コメディからシリアスまで、ジャンル問わず幅広い役柄を演じ分け、今やドラマ映画などで欠かせない存在となった。
パンシェルジュ2級の資格を保持し、大のパン好きとしても知られ、「キナミのパン宅配便」というサービスも展開している。

BACK NUMBER

このサイトをシェアする