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三城賢士・池田親生竹あかり演出家Vol.1274
竹の灯りで世界を優しく彩る!
熊本城とフランス庭園が幻想的に変身
日本の文化に深く根ざしてきた竹。
しなやかで折れにくい性質を生かし籠や箸、建築資材に使われてきた。また、タケノコは身近な食材だ。ただ一方で、放置竹林が問題となっている。管理されていない里山では、高い繁殖力をもつ竹が森林を枯らす「竹害」が発生している。林立する竹は根が浅く土の中で一つに繋がっているため、雨が降ると土砂崩れを引き起こす原因になることがあるという。
そんな竹の利用価値を再発見するかのように近年、衣類や洗剤などに利用されるようになっている。そして、日本各地で広がっているのが、2人のアーティストが手がけた「竹あかり」だ。
熊本を拠点に創作活動する池田親生と三城賢士は、日本各地に放置されていた竹を集め、オリジナルのデザインで穴を開け、ロウソクやLEDで光を灯す。
「波」や「雲」、「柳」にインスパイアされた模様が浮かび上がり、さらにその「竹あかり」を組み合わせることにより幻想的な空間を演出する。
今、彼らの「竹あかり」は有名アーティストのステージやテーマパーク、ホテルの庭園などあらゆるシーンで引っ張りだこだ。
彼らの活動は作って終わりではない。作品はその使命を終えると竹炭などに加工されて再利用されている。
この取り組みが評価され、今年、広島で行われたG7サミットの演出に採用された。
そして、2人にまた大きなオファーが舞い込んだ。
台湾の世界的アーティストとのコラボレーション、熊本城のライトアップ、そしてフランス・エクサン=プロヴァンスの庭園を竹あかりで演出するプロジェクト。
「竹あかりを見たことがない人たちに光を届ける」をモットーに、2人が世界を灯す。
PROFILE
池田親生(1982年6月21日、福岡・筑後市生まれ)
三城賢士(1982年11月30日、熊本・阿蘇市生まれ)
崇城大学にて出会った、池田親生(ちか)と三城賢士(けん)。20年前、2人の名前を冠し、竹あかり演出ユニットCHIKAKENを立ち上げる。熊本を拠点にし、竹に穴を開けてあかり(ろうそくやLED)を灯す「竹あかり」を、全国各地で灯す。その土地にしかない“風景”と“物語”を活かし、「人と人・人とまち・人と自然」を繋ぐ「竹あかり」による空間演出を行う。今年の広島G7サミットでは作品がメディアセンターを彩り、海外メディアが連日中継を行うなど世界にその魅力が広まっている。
構成:増永達治
ナレーター:窪田等
撮影:寺田忠司・宮脇昭彦
音効:中嶋尊史
編集:加藤英人
制作協力:LADAK
プロデューサー:沖倫太朗・三杉雪江
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