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2023年08月06日(日) 放送分

鈴木のりたけ絵本作家
Vol.1263

世界は「面白い」に満ちている!
人生をポジティブに描き変える極意

人生には三度、絵本を読むといい時期があるとノンフィクション作家・柳田邦男は言う。それは、幼い時、子供を育てる時、そして人生の後半になった時。
その言葉を裏づけるかのように、この少子化の時代にあっても創作絵本の売り上げはじわじわと伸びている。
今年上半期、最も売れた児童書になった「大ピンチずかん」。
「ガムをのんじゃった」「シャンプーが目に入った」「トイレのかみがない」など日常生
活で起こる様々なピンチ。そんな場面を鈴木のりたけがユーモラスに描いたこの絵本は、刊行から1年あまりで累計発行部数が40万部を突破する人気ぶりだ。
鈴木の座右の銘は「おもしろがると世界がひろがる」
取材の合間にもジャンプする猫に「隙アリ!」と猫じゃらしでつっついて「猫だけが遊ぶんじゃなくて人間も遊ばないと楽しくなでしょ」と子供のように笑っていた。
「ピンチ」とは別に、鈴木にとってもう一つ大きなテーマが「しごと」。
パン屋さん、客室乗務員、花火師...と世の中のあらゆる仕事の現場を見開き1ページで克明にわかりやすく描いた「しごとば」シリーズは、「そうそうこんな本が欲しかった」と多くの子供たちを喜ばせてきた。
今回、その「しごとば」シリーズの続編と、「しごとへの道」というドキュメンタリータ
ッチの絵本の創作現場に立ち会った。「成功ばかりではないそれぞれの『しごとへの道』は働く大人たちも勇気づけられるはず」
と言う鈴木。そこには彼自身の紆余曲折の人生が反映されていた。

PROFILE

1975年7月、静岡県浜松市生まれ。家族は妻と2男1女。
一橋大学を卒業後、JR東海に入社し、2年ほどで退社。
広告デザインプロダクションに約9年勤めたのち、絵本作家としてデビュー。
「ぼくのトイレ」などロングセラーのシリーズ多数。
スケッチブックとカメラを手に仕事の現場を取材し、遊び心あふれる手法で仕事を切り取った「しごとば」シリーズは老若男女を問わず好評を得ている。
昨年刊行した「大ピンチずかん」は親子ともに楽しめることから多くの支持を受け、絵本児童書ジャンルにおいて8つの賞を受賞した。
そして新たに、さまざまな職業に携わる人たちを取材し、現在の仕事に辿り着くまでの人生をノンフィクションで描いた「しごとへの道」シリーズを描き始めた。

STAFF
演出:ミンジ
構成:増永達治
ナレーター:窪田等
撮影:桜田仁・水上智重子
音効:久坂惠紹
編集:芦垣均
制作協力:サボラミ
プロデューサー:沖倫太朗・重乃康紀

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