BACK NUMBER過去の放送

2023年05月07日(日) 放送分

田中英司ホテルコンシェルジュ
Vol.1250

忘れられないひとときを演出する
世界が認めた極上のおもてなし

ホテルのコンシェルジュは、宿泊客の「よろず相談役」。レストランの予約や人気アトラクションのチケット手配に始まり、時には人探しや記念サプライズまで、ゲストのあらゆる要望を叶えることが仕事だ。日本ではまだなじみの薄い職業だが、一流のホテルで活躍する日本人コンシェルジュも存在する。
田中英司(49歳)は、ホテル文化の中心であるロンドンで20年のキャリアを持つ。最高級の5つ星ホテルでヘッドコンシェルジュを務めた経歴を買われ、2021年に帰国。京都・洛北の地で、「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts(ロク キョウト エルエックスアール ホテルズアンドリゾーツ)」のヘッドコンシェルジュを務めている。

取材が始まったのは昨年の秋。舞妓さんに会うことを夢見てメキシコから訪れた夫婦、結婚32周年の記念に宿泊したアメリカ人夫妻、ロンドンの老舗5つ星ホテルでゼネラルマネージャーを務める一家など、様々なバックボーンを持つゲストがやってきた。田中は流暢な英語を駆使して彼らに向き合い、どんなリクエストにも即座に対応してゆく。チェックアウト直前に体調を崩したラトビア人男性に付き添い、病院で問診票を代筆する様子を見ていると、「これもコンシェルジュの仕事なのか・・・?」という疑問が浮かんでくる。「お客様へのサポートであれば、なんでも私たちがやります」という言葉には、ゲストをもてなすプロとしての矜持が覗く。

京都が10年に1度の大雪に見舞われた1月、田中の元には様々なトラブルが舞い込んだ。
車で出かけたまま立ち往生して帰れなくなったゲスト、楽しみにしていた露天風呂が閉鎖されてしまった一家...一体田中はどんな手を使ってゲストの願いを叶えるのか?

宿泊客と最も密にやりとりするコンシェルジュは「ホテルの顔」と称される。わずか数日の滞在のうちに、ビジネスを超えた関係を築き上げる一流コンシェルジュの仕事術。日本の四季を彩る美しい自然を背景に、細やかな「おもてなしの心」の真髄に迫る。

PROFILE

1973年、奈良生まれの京都育ち。子どもの頃は父の仕事の関係で長い海外暮らしも経験。大学を卒業後、スイスホテルマネジメントスクールへ留学。ロンドンホテルスクールを経て、2000年「Montcalm Hotel London」に就職。ポーターから始まり、レセプション、フロントを経て4年でコンシェルジュに。2006年から「InterContinental London Park Lane」コンシェルジュ、6年でシニアコンシェルジュ。2015年から「Shangri-La Hotel At The Shard London 」ヘッドコンシェルジュ。2021年から「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts 」ヘッドコンシェルジュ。

STAFF
演出:三木哲
構成:田代裕
ナレーター:窪田等
撮影:庄輝士
音効:中嶋尊史
編集:倉沢厳
制作協力:ソユーズ
プロデューサー:沖倫太朗・岩井優介

このサイトをシェアする