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永井陽右国際NGO代表Vol.1238
紛争の最前線ソマリア
脱テロを希求する“平和への格闘”!!
世界から「見捨てられた国」、ソマリア。30年以上に及ぶ内戦。過去40年で最悪の大干ばつ。小麦の輸入の90%をウクライナに依存するための小麦価格の記録的高騰...。更に食料支援の小麦をイスラム過激派組織アル・シャバブが強奪など、かつてない環境と治安の悪化が無辜の市民の生活を脅かしている。
この過酷なソマリアで10年に渡りテロや紛争の解決をめざして活動する日本人がいる。永井陽右、31歳。
テロ組織からの投降兵や逮捕者たちを普通の若者として社会復帰できるよう支援に取り組んでいる。投降兵のリハビリセンターでは、寝食を共にしながら永井はカウンセリングや教育、職業訓練を実施している。各国の多くの援助機関が撤退する中、精力的に活動を続けている永井のNGO。彼はテロリストと同年代の若さを活かし、腹を割って話し合い"友情と信頼"を築き上げてきた。一部からは無謀だと冷視されたこともあるが、今では国連やソマリア政府からも高く評価され、協力を求められる存在になっている。
「どこの誰がこんなこと好きなんだと思うし、教科書もない。だからやっぱり誰かがやるべきだし、我々ならできる」
番組は、永井のソマリアでの最新の活動に密着。実は永井はこのとき、ある新しいプロジェクトに取り組んでいた。アル・シャバブの若者に投降を呼びかけ、救出しようというのだ。ソマリア軍の協力も仰ぎ、地雷の埋まる悪路を装甲車で進む。果たして任務は成功するのかー
テロ、紛争、飢餓...最悪の状況下で根源的な平和のために活動する若者を見つめた。
PROFILE
永井陽右(31歳)アクセプト・インターナショナル代表理事
1991年神奈川県生まれ
テロと紛争の解決を目指して、ソマリアやイエメンなどの紛争地で、テロ組織の投降兵や逮捕者などの脱過激化と社会復帰を支援
テロ組織との交渉や投降の促進、国連機関や現地政府の政策立案、国際規範の制定などに従事
国連の暴力的過激主義対策の専門家会議や作業部会のメンバーに招聘
ソマリア政府刑務所当局やイエメン政府と捕虜交換に関する調停委員会の特別アドバイザーも務める
London School of Economics and Political Science修士、早稲田大学社会科学研究科博士
構成:浜田悠
ナレーター:窪田等
撮影:八尋伸
音効:早船麻季
編集:鵜飼邦彦
制作協力:メディア・メトル
プロデューサー:沖倫太朗・白土朗
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