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2021年05月16日(日) 放送分

鈴木健司呼吸器外科医
Vol.1154

年間7万人が命を落とす「肺がん」
手術のプロは、今どう闘う…

日本で年間7万人以上が命を落とす病がある、「肺がん」だ。幾種もあるがんの中でも最も死亡者数が多いことはあまり知られていない。
喫煙者の病気というイメージが強いが、喫煙率の低下と逆行して年々増え続けている。
鈴木健司は、順天堂大学医学部附属順天堂医院の呼吸器外科チームを牽引する、肺がん手術
のスペシャリスト。日本でもトップクラスの年間700以上(※うち、「肺がん」はおよそ500件)の手術を行ない、他の病院で「手の施しようが無い」と宣告された患者たちが、全国から救いを求めてやってくる。
番組は、コロナで医療全般に影響が広がる中、肺がんの手術に奮闘する鈴木にカメラを向けた。鈴木は、手術を控え不安を抱える患者に対して、手術はハイリスクであることを率直に伝える。患者自身がそれでも闘う意思があるのかを確かめるためだ。本人に強い意思があれば、可能な限り引き受けると鈴木は決めているという。
電気メスを「刀」になぞらえて望む手術。肺がんと対峙する鈴木の姿は、まさに侍のようだった。長年の鍛錬によって会得してきた無駄のない手捌きにより、出血が少なく短時間で手術を終える。
そんな鈴木は、「誰がゴッドハンドというのではなく、大事なのはチームだ」と語る。自分たちの手術が世界一という自負がなければ、手術をするべきではないと信じている。だから、手術中には助手を務める若手医師たちに檄を飛ばしたり、休日には鈴木なりの方法で労ったり...。

何があろうと決して諦めない。
変わらない命の現場を見た。

PROFILE

1965年、東京都生まれ。学費無料に惹かれて防衛医科大学校に入学する。卒後9年間は防衛医大病院で勤務する義務があるが、「世界一の呼吸器外科医になりたい」という夢を抱き、5年目の時、恩師の1人から高額な償還金を借り受け、離職。その後、国立がん研究センター東病院を経て、日本屈指の肺がん手術件数を誇る国立がん研究センター中央病院に移籍した。
2008年、順天堂大学医学部の呼吸器外科に教授として招聘される。鈴木は当時42歳。異例の若さでの抜擢だった。チームを牽引し、就任初年、これまで100件ほどだった肺がんの手術件数を1年間でおよそ2倍に。現在は、肺がんを中心に年間700件以上(※うち、「肺がん」はおよそ500件)の手術を行う。
2017年には、手術支援ロボット「ダビンチ」を用いた手術を開始。同僚からは「常に前向き。全然お腹いっぱいにならない人」と評される。趣味は料理。妻と4人の娘がいる。

STAFF
演出:奥村かおり
構成:田代裕・重乃康紀
ナレーター:窪田等
撮影:濱﨑務
音効:早船麻季
制作協力:オルタスジャパン
プロデューサー:中村卓也・申 成皓

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