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2021年04月04日(日) 放送分

山口公佑・伊藤将司・奥西信介吉野山 桜守
Vol.1148

一目千本!
世界に誇る吉野の桜を守る男たち

奈良県中部に位置する吉野山。世界遺産でもあり、日本三大桜の名所の一つだ。山肌一面、50ヘクタールに3万本もの桜が生えており、春には一目千本とも表現される圧巻の景色が広がる。
そんな桜の世話をするのが桜守と呼ばれる職種。文字通り、桜を守る人。吉野山では3人がその重責を担っている。吉野山出身でリーダーの伊藤、元造園業の奥西、ムードメーカーの山口だ。
桜の世話、といってもその内容は多岐にわたる。桜の種拾いに始まり、種植え、苗木育成、植樹、土壌改善、草刈り、時には、野生の鹿に傷つけられたり病気になってしまった桜の手当てまで。桜を子供とするならば、親役から医者役まで何でもこなす。
桜守の作業で最も危険なこと、それは崖といってもいいほどの切り立った山肌の草刈りだ。桜を見に来た人により美しい景色を見せたい、との思いで桜の周りの草刈りをする。だがそれは想像以上の厳しさだった。高さ50メートル、獣道すらない斜面を、己の足で登り草を刈る。命の危険すらある作業も彼らは平然とやってのける。
そんな桜の、満開の期間はおよそ1週間。そのたった1週間のためだけに、彼らは1年を捧げ続ける。リーダーの伊藤曰く「手をかけてやればやるほど、桜はそれに応えていい花を咲かせてくれるんですよ」
例年、桜のシーズンは観光客でごった返すが、去年は緊急事態宣言中だったため、観光客はほとんどいなかった。吉野山で生まれ育った伊藤も初めて見る光景。「今年は私達が手をかけた桜たちを見てもらって、閉塞感のあるこの世の中を少しでも元気づけられたら・・・」そう口をそろえる、3人の桜守を追った。

PROFILE

日本一の桜の名所とも言われる奈良県・吉野山。2004年には吉野山を含む「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に認定された。吉野山の桜は、1300年ほど前から「ご神木」として崇拝され、手厚く保護されてきた。かの太閤秀吉も花見に訪れたという。春には日本古来の「シロヤマザクラ」を中心に約3万本という世界でも類を見ない規模の桜が咲き誇り、その絶景は「千本桜」「一目千本」等とも形容される。

STAFF
演出:天野衛
構成:田代裕
ナレーター:窪田等
撮影:倉本圭太
音効:中嶋尊史
編集:岡部雄太
制作協力:ビデオユニテ
プロデューサー:中村卓也

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