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2020年02月09日(日) 放送分

小林陵侑スキージャンプ選手
Vol.1089

時空を超えた飛距離を叩き出す若きジャンパー 
ニックネームは“宇宙人”

昨シーズン、ワールドカップスキー男子ジャンプで28戦中13勝と圧倒的な強さで、日本男子史上初の快挙となる個人総合優勝を果たした小林陵侑、23歳。
2016年のW杯の大会では、若干20歳にして7位という鮮烈なデビューを果たし、さらに2018年には平昌オリンピックでノーマルヒルに7位入賞、そこから小林の快進撃が続いた。
そして、2018年11月25日フィンランドのルカ大会で、ヒルレコードの147.5メートルを飛んだ時は、オーストリアの放送局のキャスターが実況で「一体どこの惑星から来たんだコバヤシ!君は宇宙人か」と絶叫。ドイツの新聞は"宇宙人"と見出しを付け、「大会中、選手やコーチの間では、この青年の話で持ちきりだった」と、その熱狂ぶりを伝えた。
W 杯では未勝利だった若武者が、一気に才能を開花させ、世界の頂点に駆け上がったのだ。
だが、今シーズンは一転、不調にあえいでいる。序盤は腰痛で苦しみ、各国メディアの取材も増加、心身に想像以上の負担がかかっているという。
2月1日・2日には、地元札幌でW杯が行われる。小林は大声援を背に、どんなジャンプを見せるのか、奇跡の復活劇となるのか―。世界王者の苦悩のシーズンを追った。

PROFILE

1996年11月8日、岩手県八幡平市生まれ。
5歳でスキーを始め、小学1年でジャンプに取り組む。スキーを教えたのは、スキー距離の選手だった父の宏典さん。兄・潤志郎さんをはじめ、4人兄弟の全員がスキー選手に育った。
原点は子どもたちが自宅庭の雪で作った「ジャンプ台」だという。高さ3メートルの台を飛び、すぐに20メートルの台にも挑戦。中学生の時に頭角を表した。
“スキージャンプ界のレジェンド”葛西紀明と同じ、土屋ホームスキー部に所属。 
高校まではノルディック複合とジャンプの両方に出場していたが、入社と同時にジャンプに専念する事を決意。
何があっても飄々としている性格だが、2シーズン前のW杯で成績が低迷し、負けん気に火がついた。男子スキージャンプ界において世界を牽引する存在として、今後もさらなる飛躍が期待されている。

STAFF
演出:石原 徹
構成:浜田悠
ナレーター:窪田等
撮影:速形 豪
音効:杉本栄輔
編集:張 博文
制作協力:テレビマンユニオン
プロデューサー:中村卓也・高田好子

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