BACK NUMBER過去の放送

2019年08月04日(日) 放送分

柴田千代チーズ職人
Vol.1063

「チーズを日本の文化にしたい」
月にたった1日の営業日。
オリジナルにこだわる38歳。
千葉の古民家でひとり黙々と…

千葉県南部の山深い場所に位置する大多喜町。山林に囲まれたのどかなこの地に、月に一度国内外から多くの人々が押し寄せる。お目当てはチーズ工房【千】sen。香り豊かな深みのあるチーズが、食べた者を虜にすると、今大評判となっている。そんな魅惑のチーズを作り出すのは、チーズ職人・柴田千代(38)、その人だ。
「ゴーダも、カマンベールも、ブルーチーズも、ヨーロッパに本家本元がいるじゃないですか。それっぽく作らないと高い評価が得られないということは、いつまでも本場の後追いですよね。その市場からは降りて、自分がカテゴリーを作っちゃおうと思ったんです」そう語る彼女は、独自の乳酸菌と酵母の配合でオリジナルの香りと風味を追求し続け、2017年には日本チーズ界の最高峰「第11回ALL JAPANナチュラルチーズコンテスト」で、最高となる農林水産大臣賞を受賞。並々ならぬ努力と行動力により、一大旋風を巻き起こしてきた。
柴田は小学2年生の時にエールフランスの整備士である父親に連れられ、フランスに1ヶ月滞在。そこで、現地のチーズに魅了されたと言う。一時期は料理人を目指していたが、高校時代に食品添加物や発がん性物質、環境ホルモンなどの言葉が世に溢れ返っていたことから、「食」について深く考える様になる。そこで柴田が目をつけたのが発酵食品だった。昔から食べられているもので、毎日適量を食べ続けても体に負担なく、栄養価の高い物は何かを調べた結果、その第1位がチーズだったため、迷うことなくチーズ職人になることを決めたと言う。
「最終的に、チーズを日本の文化に変えていきたい」そんな大志を抱く彼女がこれから目指すものとは一体何なのか?今や押しも押されもせぬ日本を代表するチーズ職人の日常やフランスでのチーズ修行などに密着し、彼女が描く未来を垣間見る。

PROFILE

1980年千葉県生まれ。
東京農業大学で学び、卒業後は北海道のチーズ工房で2年半の修行。
さらにフランスに渡り気候風土の違う農場を1年間かけて回り、その合間にはヨーロッパのチーズを食べ歩く。
2014年に最高のチーズを作るべく、念願だったチーズ工房【千】senを立ち上げる。紆余曲折を経ながらも、瞬く間に千を飛躍させた。圧倒的なバイタリティと接する人たちを楽しませる人間力が魅力の38歳。

チーズ工房【千】sen チーズ受賞歴
●Japan Cheese Award 2016 銀賞 竹炭
●Japan Cheese Award 2016 銅賞 チーズのオイル漬け
●第11回ALL JAPANナチュラルチーズコンテスト2017 農林水産大臣賞 竹炭 濃厚熟成
●Japan Cheese Award 2018 銅賞 竹炭 豊熟
●Japan Cheese Award 2018 銅賞 酒粕のバーニャカウダ漬け

STAFF
演出:望月馨
構成:田代裕
ナレーター:窪田等
撮影:水上智重子
音効:中嶋尊史
編集:宮島亜紀
制作協力:ネツゲン
プロデューサー:中村卓也・髙木宏

このサイトをシェアする