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2019年04月14日(日) 放送分

本間希樹天文学者
Vol.1048

人類初ブラックホールの撮影に成功!歴史的快挙の舞台裏に2年超密着!!

オレンジ色の光にぽっかり空いた黒い穴...今週、人類史上初めてブラックホールの撮影に成功したというニュースが世界中を駆け巡った。直径約1000億㎞で周囲の温度は60億度以上という途方もないサイズ感も含め、宇宙のロマンを感じた方も多かっただろう。
銀河系内の天体が発する電波をもとに、地球からの距離や天体の動きを高い精度で計測する最新の「電波望遠鏡」を世界各地で繋いで地球規模の巨大観測システムを構築し、ブラックホールの姿を明らかにするという今回のプロジェクトは成功すればノーベル賞とも言われて来た。
番組では日本人天文学者としてプロジェクトで活躍してきた本間希樹(ほんま・まれき)に2年4カ月に亘って長期密着し、歴史的快挙を成し遂げたプロジェクトの舞台裏に迫る。
「見えない宇宙の中でも究極に"見えない"のがブラックホールですよね。簡単に見えないからこそ面白い。人間はなんでも"見えないものを見たい"という好奇心から始まるじゃないですか」
はるか宇宙の彼方5500万光年先の「暗黒天体」を直接見る力を手に入れた研究者たちが、最先端の天文学によってまだ誰も見たことの無いブラックホールの謎を解き明かすまでの一部始終をカメラが追った。

PROFILE

1971年アメリカ合衆国テキサス州生まれ。子供の頃から星を見るのが好きで、自然科学の研究者を志して東京大学に入学。「スケールの大きな研究がしたい」と大学院から電波天文学の世界に飛び込む。東京大学大学院博士課程修了後、国立天文台の研究員に。
複数の望遠鏡で同じ天体を観測し、データを掛け合わせることで巨大望遠鏡で観測したのと同じ解像度を得るシステムの第一人者として、日本では水沢(岩手)、小笠原(東京)、入来(鹿児島)、石垣島(沖縄)の4基を繋いで観測する「VERAシステム」のリーダーを務め、その実績により2014年「自然科学研究機構若手研究者賞」受賞。現在も水沢にあるVLBI観測所長として岩手県に単身赴任中。ディレクター曰く「神奈川県の自宅取材中に長女が『天文部だ』というので『お父さんの影響?』と尋ねると『いいえ、お父さんは星座のこと知らないから』と突っ込まれていました。日本を代表する研究者が、家族には頭があがらない一面が伺えて微笑ましかったです」47歳。

STAFF
演出:椰木泰西
構成:浜田悠
ナレーター:窪田等
撮影:山田英司
音効:早船麻季
制作協力:テレビマンユニオン
プロデューサー:中村卓也・牧有太

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