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山上 浩救命救急医Vol.1045
救急受入数日本一!「絶対に断らない男」が率いるERチームの怒涛の現場に密着!
救急車で搬送される患者の受け入れ数が日本一多い神奈川県の湘南鎌倉総合病院。
一般的な救命救急センターの受入数が年間約5000人に対して、湘南鎌倉はその3倍、年間約1万5000人を受け入れている。
1日40台近い救急車が滑り込み、多い時は10分置きに生死の境目を彷徨う患者が運び込まれるER(救命救急センター)を率いているのが40歳の山上浩だ。救急患者の受け入れ先が見つからない、所謂"たらいまわし"が度々問題となるが、山上のポリシーは「絶対に断らない」こと。「運ばれて来た患者は100%受け入れる」という信条の元、新生児から高齢者まで全ての患者を引き受け、365日瀬戸際の戦いを続けている。
そんな山上のもとには救命救急センターの医師20人に加え、専門的な応急処置や救急調整業務を引き受ける4人の専属救命士がおり、医師が迅速かつ最善の治療を出来るよう強力にサポートしている。勿論、処置室やICU(集中治療室)、病室にも限りがあるが、どこをどう入れ替え人員をどう配置するか、総合内科や一般外科とも連携を取り、病院が一丸となって臨機応変に動くことで「受入数日本一」を実現しているのだという。
さらに男性医師が多いERとしては珍しく、所属する21人のうち6人が女性だ。山上は「救命救急に男女の能力の差はない」と考え数年前から積極的に女性を採用し、現在ではそれぞれが優れた手腕を発揮しているという。
番組では、怒涛の日々の中で優秀な人材を育成していく緻密なプログラムや、救急医として確固たる哲学を持ち続ける山上の姿を追った。
PROFILE
1979年福井県生まれ。福井大学医学部在学中に不整脈を患い循環器内科を目指したが、卒業後内科医として当直勤務をしていた時に、対応できる場面が極端に少ないことに気づき救急医に転向。2013年湘南鎌倉総合病院救急総合診療科部長。2018年から救命救急センター長に就任。妻と娘2人の4人家族で、趣味は山登り、ランニングなど。「どんなに忙しくても病院以外の自分の時間や家族との時間を確保することが大事。仕事ばかりしていると優しくなれないんですよ」と微笑み、過酷な現場でもどこかに温和さをにじませる40歳。
構成:田代裕
ナレーター:窪田等
撮影:加藤実智雄・安利奈
音効:増子彰
編集:宮島亜紀
制作協力:メディアメトル
プロデューサー:中村卓也・松井秀裕
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