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上野耕平サックス奏者Vol.1019
荒れた思春期とサックスと…
「クラシック×サックス」で誰も知らない音色を生み出す気鋭の奏者に密着!
皆さんはサックスといえばどんなイメージをお持ちだろうか?
ジャズや吹奏楽を思い浮かべる方が多いだろうが、そのイメージを根底から覆し、他の誰も真似の出来ない音色で「クラシック」を奏でるサックス奏者として注目を集めているのが26歳の上野耕平だ。
東京藝大在学中に国内で数々の受賞を重ね22歳でプロデビュー。3年前世界最高峰のコンクール「アドルフ・サックス国際コンクール」で世界2位となりその名を世界に轟かせた。
一見すると順調なキャリアを築いてきたかのように見えるが、実は中学時代、荒れに荒れた少年だったという。通知表は「オール1」、やんちゃな性格から学校ともめ事ばかり起こしていたが、サックスの練習だけは絶対に欠かさなかったという。
そんな上野が今、個人的な活動として熱を入れているのが中学や高校の吹奏楽部でサックスを教えることだ。上野曰く「(中高の吹奏楽部の)金賞を目指すだけのコンクール至上主義を変えたい。卒業後にわかりやすい目標がないせいで、能力はあるのに楽器をやめてしまう若者がゴマンといる現状に、音楽の未来はない」
思春期時代は部活に所属することなく一匹狼でサックスと向き合い続けて来た上野だったが、世界に認められる音楽家となった今だからこそ、自らが持つこだわりを積極的に後進に伝えたいと感じているという。
番組では上野が中高生に熱心な指導を続ける様子や、サックスの4重奏(ソプラノ・アルト・テナー・バリトン)での新曲づくりに挑む姿に密着。誰もが知っている童謡などを、誰も聞いたこともない美しい旋律に生まれ変わらせていく見事な手腕も余すところなくお伝えする。
PROFILE
1992年茨城県東海村出身。8歳から吹奏楽部でサクソフォンを始める。東京藝術大学器楽科に入学。第12回ジュニアサクソフォンコンクール第1位、第7回・10回日本ジュニア管打楽器コンクール金賞、など数々の賞に輝いたのち、第28回日本管打楽器コンクールサクソフォン部門において、第1位(史上最年少)ならびに特別大賞(内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞、東京都知事賞)を受賞。2014年11月、第6回アドルフ・サックス国際コンクールにおいて(ベルギー・ディナン)において、第2位を受賞し話題に。趣味はプラモデルと鉄道で、鉄道車両を庭に置ける家を作るのが夢という26歳。
構成:浜田悠
ナレーター:窪田等
撮影:森屋進・門脇妙子
音効:早船 麻季
制作協力:テレビマンユニオン
プロデューサー:中村卓也・石原徹
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