月曜ゴールデン 遺品整理人 谷崎藍子III~48年目の証人~ 11月5日(月)よる9時

あらすじ

高級マンションに暮らす高丸勇一(ガッツ石松)のもとを、ある夜、突然、弟の片山忠雄(大杉漣)が訪ねてきた。10年前、亡くなった母の持っていた山林を等分に分けた兄弟だったが、たまたま兄の勇一が相続したところに高速道路が通り、地価が高騰。平等に分割したはずの土地が兄弟の明暗を分けたのだった。マッサージチェアに座り、プロ野球を見ながら10年ぶりの再会を懐かしむ勇一を、忠雄は緻密に立てた計画に沿って殺害する。それは決して自分が犯人だとはわからない完全犯罪となるはずだった。
数日後、妻の由季子(佐藤仁美)が夫の勇一を殺害した容疑で逮捕された。不倫が原因で離婚話のあった由季子が、入浴中の勇一を持病の心臓発作を装って感電死させたというのだ。当初、犯行を否認していた由季子だったが、裁判がはじまると一転、犯行を認め、事件は判決を待つばかりとなった。
事件を担当する三田村刑事(矢崎滋)からの紹介で、青い鳥社の谷崎藍子(高畑淳子)たちが勇一のマンションの遺品整理をすることになった。立会いにやってきたのは、弟の忠雄だった。藍子はマンションでいくつか気にかかるものを発見する。引き出しに隠されていたSKとイニシャルの入ったキーホルダー。誰のイニシャルなのか。それに短い銅線も。三田村刑事に相手にされなかった藍子は、社長のスミ子(加賀まりこ)に気になったことを話す。さらに、勇一が阪神ファンで毎試合を必ず録画していたことから、ある疑問が浮かぶ。
翌日、藍子は勇一のDVDデッキを持って、忠雄が勤める町工場を訪ねた。勇一が浴槽で感電死したなら、ブレーカーが落ちたはずなのに、放送中の野球は最後まで録画されていた。藍子がぶつける疑問に真面目で大人しそうな忠雄の目が眼鏡の奥で光った…。