ドラマ30 おばんざい! 放送終了



われら!たくましき野菜だ〜い!!の巻


せっかく、野菜たちを育ててくれてたのにどうなっちゃうのかね?桃太郎と苺。
最初は怖がっていたけど、俺たちのことも世話してくれたしなぁ。
2人のことは、多古さんも心配してたね。
くるみさんを励ますために「トマトはもともとは枯れた土地・アンデス生まれだから、生まれた土地のように育てると美味しく育つんだ」って話もしていたし・・・。
この意味分かる?あんた。
えっと、えっと・・・。



ということで、今回は野菜の原産地のお話。
まずは秋の味覚・石焼きイモの材料でお馴染みのサツマイモから始めましょう。

<イモの渡来物語>
生命力たくましいこのイモは中米原産。大陸内移動で南米に広がり、15〜17世紀の大航海時代に西洋人の海洋移動で世界各地に広がっていきました。
やがて当時の日本の玄関口、沖縄や薩摩地方に辿り着いたわけですが、同じものが唐芋(中国から)と呼ばれたり琉球藷(沖縄から)と呼ばれたりするのは、日本に運ばれた当時、たいへん珍しがられ、運んできた国や地域の名前がつけられたからなのです。
「ジャガタラ」と言っていたジャカルタから来たから「ジャガタラ芋」がナマって「じゃがいも」というように古くに日本に伝わったものには、その名残りがあります。
でも、もっと古い渡来野菜があります。イモといえば日本古来は山芋(自然薯)のことでした。それが、中国から渡って来た里芋の登場で、日本人は「山」に入って苦労して収穫しなくても「里」で栽培できる「イモ」を手に入れました。各地にある「芋煮会」は、もともとは米の不作を補い、里芋の旬に感謝する意味も含まれていました。栽培が楽で美味しく腹持ちが良い食材は、またたく間に普及した。当たり前のことです。
イモに近く主食を補うものとして、カンボジアから来た「かぼちゃ」が日本各地に広がった理由も同じような意味でしょう。

<野菜のほとんどは外来種>
こんな風に、私たちが手に取る野菜は元をたどれば、意外にもほとんど外来種なのです。
里芋に比べれば歴史が新しい、サツマイモ、じゃがいも、かぼちゃには、名前に地名が関係していました。なのに、なぜこれだけ家庭に普及しているトマトには地名がないのか?答えは簡単。食用とされ始めたのが明治以降、一般に普及したのが昭和以降、つまり新しい野菜だからなのです。(それまでは観賞用とされていました)

野菜たちはたくましい生き物です。世界各地に運び出され、各地でその土地に適応するよう品種改良されながら子孫を残しています。現在、スーパーで手に入る野菜たち。
西洋野菜と言われる、セロリ、ブロッコリー、レタス、ラディッシュ・・・。
中国野菜と言われる、チンゲン菜、空心菜・・・。
彼らも、名を残しながらも私たちのために姿を変えていくのでしょう。
こうした新しい野菜たちが私たちの食卓を彩る一方で、京野菜のように古来の姿を残し、希少価値で感動を与えてくれる野菜たちもいます。

こうしてみると、食べ物に便利さと美味しさを追求して来た、私たちの貪欲さがよく分かります。でも、原産地で育っていた彼らの「本来の姿」を想像しながら、世界中のいろいろな食材を享受できる有難さを、実感してみるのも悪くないと思います。


【さくらと一郎の夫婦日記】

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